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レインツリーの国を読んだ

自分に強いコンプレックスがあるひとにこそ読んでほしい一冊。主人公が恋に落ちていく時の心情描写がとても素敵で男の自分でもキュンキュンしてしまいました。自分も聴力ではないですが精神障害と12年お付き合いしている身です。主人公のセリフの中には自分も一度は言われてみたかったなぁというものが多く、同じ状況でこんなん言われたら誰だって惚れてまうやろって感じでした。キュンです。

さて、共感できることが必ずしもいい事とは限らないですよね。
全く共感し合えないからこそ救われることだって多いと思います。共感し合えないからこそ相手のことを想像して相手の為に考える。
これこそ多様性の強みなんだと思います。
みんながみんな、同じ考えで共感し合っていたらひとりでいるのとかわらない結論に落ち着いてしまう。
わかり合えないふたりだからこそ辿り着ける「レインツリーの国」があるのだと思います。
自分ひとりで「自分なんて」と結論を下してしまうのは少し安易ですし、勿体無いかもですね。


俺は確かに無知であることで君を傷つけた、でも君は傷つけるためにおれを傷つけた。p107

だって隠しても見せても、どっちにしても君は嫌な思いずっとしてるんやんか。p166

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