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2021年7月26日週 腹立半分(METAFIVEと筒井)、珠川こおり『檸檬先生』
7月26日から8月1日までの読書に関する日記・備忘・そのほか。ちょっと偉そうに書いている。
(敬称は省略しています)
先々週、先週とモヤモヤすることがあり、落ち着いたかと思ったら今週もモヤモヤする。
小山田圭吾の件、それに関連してゴンドウトモヒコの炎上、今週はこの二人が属するMETAFIVEの新譜の発売中止。
延期じゃなくて中止。マジか。
筋が違うんじゃないかと思うのだが。
手術をしたばかりの高橋幸宏が心配。
筒井康隆のブログ『偽文士日碌』の7月28日の日記に衝撃を受けて凹む。ブログをやめるというのだ。
(前略)
そろそろ終わらせていただこうと考え、現在レスポンスと話をしている。
仕方がないことだと思うが、さみしいなぁ。
と、筒井康隆『残像に口紅を』がAmazonの売れ筋で上昇。少し気分持ち直す。
腹立ちも半分となった。
TikTokでけんごが紹介したから、らしい。
彼の影響力の大きさ、本の紹介とは合わなそうなTikTokという手段に感嘆する。
※
これまで最近の若い人の小説、特にライト文芸というのを避けてきたが、読まず嫌いもよくないと思った。
しかし、誰の何を選んで良いのかわからない。
困ったところで、けんごの紹介のひとつ、珠川こおり『檸檬先生』をとりあえず読んでみる。
なかなか読むのが難しい。
細かいところはさておいて読み飛ばす読み方が良いのかと考えたが、執拗な色彩描写からするとそれは著者の望むところじゃない気がする。
前半ジリジリしながら読む中で、前半の半ばに出ていたルロイ・アンダーソンの曲『シンコペーテッドクロック』が重要なアイテムとして再出現するに至って「ああ、そういうことか」と気づく。この曲を流しながら読むとかなりマッチした。
曲の軽さが読みにくさを軽減してくれる感じ。
読みにくさのもう一つの原因が、18、19歳の〈私〉が語る小学3年生の〈私〉の描写にあると思う。違和感がどうしても拭いきれない。
また、ショタ要素は正直いらないと思う。
ともかく後半の大きな転換点以降は胸に迫るものがあってよかった。
18歳のデビュー作で持っているものを全部入れた感じが鬱陶しくも好ましく思う。
次回作があるなら読んでみたい。
表紙は『ブルーピリオド』の山口つばさ。
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