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2021年8月2日週 『史上最強の哲学入門』読了、電子vs紙 感覚、『児玉まりあ文学集成』、読書欲減衰中

8月2日から8月8日までの読書に関する日記・備忘・そのほか。

飲茶『史上最強の哲学入門』読了。

「まえがき」から引用。

最強を目指して、戦い続ける男たちの物語。そういった熱い展開、テイストを哲学入門書に持ち込んだらどうだろうかと考えました。格闘家と哲学者、両者は、一見まったく正反対の人種に思えるかもしれませんが、実のところ、格闘家が「強さ」に一生をかけた人間たちであるように、哲学者も「強い論(誰もが正しいと認めざるを得ない論)」の追究に人生のすべてを費やした人間たちなのです。

コンセプトは
「より強い論を求め、知を戦わせてきた男たちの情熱の物語」
なんだけど、言うほどの〈バキ〉感を感じなかった。“バキ”はあの“刃牙”ね。飲茶は刃牙が好き。

ざっくりと哲学を俯瞰するには良い。
この本を起点に、知らないことを地道に埋めていくのには最適だと思う。
また、読みながらあれやこれやに連想が湧き出て〈ネタの宝庫〉だと思った。

東洋哲学編も読んでみよう。

先週、珠川こおり『檸檬先生』に若干の違和感を感じたが、実は電子書籍のせいではないかと疑った。

紙の本と電子の本の、紙をめくる感覚とフリック・タップする感覚の差異、体感の差が内容の感じ方に影響があるんじゃないか。

残念なことにこの思いつきを確かめる方法はない。
電子で一度読んだ本を読んだことのない状態にすることはできないし、同じ本をひとりが電子書籍、別の人が紙で読んだ感想を比較することはできないのだ。

今後、電子書籍の感覚に最適化した新しい小説が生まれるのかもしれない。
想像すると楽しい。

※※

三島芳治『児玉まりあ文学集成』の3巻が出ていたので読む。

2巻で「あれ?」と思う謎が出てきて、3巻でまた「あれれ?」だ。
あまり一般受けしないマンガだとは思うが、言語と認知、現象の話が好きな人は好きだと思う。

『史上最強の哲学入門』の最後に出てくる、フッサール、ハイデガー、ソシュールを押さえておくともっとおもしろく読める。多分。

ほらね。こういう風に本と本は繋がる。

※※※

と書いたものの、悩ましきは著しい読書欲の減衰。
買いたい本、読みたい本がわからなくなって、何も手にせず悲しい気分で書店を後にすることが多い。
もしかしたら、少し病んでるのかもしれぬ。
自然に復活するのを待つしかない。

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