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あけぼの山農業公園にて。
朝から快晴、妻の提案で柏市のあけぼの山農業公園へ。市が運営する広大な敷地で、四季折々の花々や緑を楽しめる。秋桜が終わりを迎えようとしているとのことで片道1時間強クルマを走らせる。一部ではすでに刈り取りが行われているものの、残りの畑はまだまだ盛大に咲いている。みな熱心に写真を撮っているが、写真は通り一遍の数カットで済ませ、あとは景色をボーっと見ている。開放的な空気の中で、少しだけ頼りない存在になっていく自分が嫌いではない。存在の耐えられる程度の軽さ。
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時折やや強めの北風が吹くが、陽ざしで背中はあたたかい。ここにも佐倉と同様、オランダ風の風車があるが稼働するのかどうかは不明。ランドマークとしてはいいかも知れないが、何か曰く言われはないのかなと思ってしまうのは理屈好きの悪いクセかも知れない。
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オレンジ色の花がキクだという事を、妻に言われて初めて知る。なるほど葉の形も花弁も全く違う。相変わらず節穴の観察眼。調べると秋桜もキク科の花ではあるようで、どうりで馴染んでいるわけだ。小山に登ると関東平野の数少ない山塊・筑波山が遠くに見える。
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小山はさくら山と名付けられ、文字通り春には桜が咲き乱れるようだ。この日はその裸木の下で大勢の幼稚園児たちがお昼のお弁当を広げていた。絶好の遠足日和じゃないか。わけもなく羨ましい。
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帰り際に、公園に併設されている日本庭園をひと周りする。しっかりと手入れのされたなかなかいい庭園。色づき始めた樹が、ひと月後にまた来いよと誘っているようだ。
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園内マップでは「あけぼの山農業公園」としてひと括りにされているが、柏市のHPによるとこの日本庭園をはじめとするいくつかの区画は「あけぼの山公園」として農業公園とは分けられている。設立・許認可の経緯や管理運営でのっぴきならなくも脱力なオトナの事情でもありやなしや。
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公園に隣接した布施弁天・東海寺は由緒ある古刹。歩きすぎて足を延ばせなかったが、またの機会にして帰途につく。日本シリーズの放映に間に合うように帰らねばならぬ。