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やっぱり「野球」は外がいい。

日本シリーズの抽選は見事に完敗。久しく球場に足を運んでいないので「あわよくば」と狙っていたのだが残念。今年はどうせ東京ドームだからと諦めて、テレビ観戦でツバメの飛翔を祈ることにする。

昔のアルバムをめくっていたら、1974年の後楽園球場・巨人対大洋のチケットが貼ってあった。中学3年、友達と行ったのだろうか、まったく覚えていない。受験勉強はどうしたんだ。記録を調べてみると3-2で巨人の勝利、勝ち投手は関本で5勝1敗、王に33号のホームランが出ている。内野指定席500円か、それにしても3塁側だ。当時はまだ巨人ファンをやめてはいなかったのだが。

初めてナイターを観に行ったのは小学校4年生の時だったか。喘息が軽くなりスポーツに興味を持ち始めた息子のために、喜び勇んでチケットを買ってきたことが父親の日記に記されている。外野席の前の方で目の前に柴田がいた。カクテル光線が芝生に映えてきれいだったことを覚えている。球場で売られていたファン手帳も薄く質素なものだった。そして、夜空に舞い上がる白球は、間違いなく観客一人一人の「想い」を乗せていた。

ドームでの初めてのプロ野球観戦は、何だか野球盤上の試合を観ているようで心躍るとはほど遠いものだった。ダイヤモンドを駆ける選手は盤上のコマのようだし、歓声とともに上がる大飛球も美しさに欠ける。変な言い方だが、ドームのフライは「あっ」という間に何の感情もなく飛んでいく。そこには一篇の詩も歌もない。風のいたずらも野球ならではなのだ。

今年はやむを得ない事情で1~5戦はドームになった。この時期の気温を考えればそれで良かったかも知れない(しかし土日位デーゲームにしたらどうだ。放映権料やら大人の事情は聞いているが)。来年は神宮で日本シリーズが見たいぞ。


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