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桜前線を市内で北上。
満を持してというか今週各地で届いた桜の便りは、あっという間に東北まで届いたらしい。昔々ゴールデンウィークに角館で桜を観た記憶があるが、ちょっと早すぎないか。桜前線までタイパじゃあるまいに。
というわけで負けじと一日で桜前線を追いかけるつもりで雨上がりの日本晴れに車を出す。主要3カ所はすべて日常の生活圏内、えっ?
はじめは印旛沼に注ぐ鹿島川の支流・高崎川の桜から。川沿いに遊歩道が整備され、近隣の人が桜を愛でながら行き来する。シートを広げて花見などをする人もいないのがいい。
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高崎川の桜並木をあとに車で数分北上する。坂を登れば佐倉城址公園という桜の名所があるのだが、どうせ人を見に行くようなのはわかりきっているので今日はパス。久しぶりに城の南側、お堀沿いにのんびり歩く。ほどなくしてコの字に突き出た出丸があってここにも桜が咲いている。樹々の緑、青空とのコントラストがいい。鳥のさえずりを聞きながら、これを贅沢という。
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堀割が終わると前方に城南堤という長い土手があって、土手沿いに桜が咲き誇っている。土手の奥には数十件の民家が軒を連ねている。その昔、一帯は鷹匠町と呼ばれていた。今もその血を引く人はいるのだろうか。ひよどり坂というコスプレのメッカを登れば城内へ行ける。
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ゴールは北へさらに数キロのところにあるふるさと広場。ランドマークになっているオランダ風車のある広大な敷地が、この季節はチューリップ祭りの会場になっている。桜じゃないの?と言われそうだが、桜なのだ。印旛沼湖畔にそって延々と桜が植えられている。このところ桜がずっと先行して終わってしまい、そのあとにチューリップのお出ましとなるのだが今年は同時にピークがやってきて思いがけずの共演になった。お似合いのコンビかどうかはわからない。陽気に誘われて平日でも多くの人で賑わっている。屋台のケバブ丼にソフトクリームをおかわり。季節を愛でるおだやかな気分も食い気の前に全面降伏する。
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桜にはエフェドリンという興奮成分があって、だから桜を見ると人は・・・という言説は全くの間違いらしい。植物学者たちも否定しているのだが、ネットの中ではそれが主流という位流布している。医者や造園業者、素人さんまでえへんえへんと「知ってますか」という調子。端緒は中島らもの小説の一節からという話もあるかららもさんも隅には置けない。そもそも中島らもから「正しさ」を切り取ること自体が間違っている。正しいか否か、そんなくだらないことを超えたところに中島らもの神髄はあるのだ。それでも地元で桜前線北上を体験なんてバカな事をいったりしているのだから「エセドリン」位の成分はあるのかも知れない。