
梅が咲いたら、桜ももうかいな。
つい先週、城址公園の梅林が満開になったと思ったら、もう早咲きのオオカンザクラが咲いている。来週にはソメイヨシノのお出ましとなるだろう。先々週にはカワヅザクラが咲いていた。今年は梅の便りが遅かったので、3月に入るや否や春の訪れが渋滞している。
佐倉の城址公園は約50種1000本の桜がある「桜の名所」だが、ここ旧市街と呼ばれるあたりは、道々に、そして家々に、いたるところに桜の木がある。起伏のある地形は、遠くの艶姿も眺められ、運転中は観桜もほどほどにしなければいけない。ちなみに佐倉市の木はそのものズバリ、桜。ただし地名の由来は古代の倉にあるらしい。
今年は久しぶりに「さくらまつり」も開催されるとの事。「できない事」を作ることより「どうすればできるか」を考えた方がいい。花見の歌舞飲食はこれからも制限されるだろうが、これはこの2年間の数少ない収穫だ。花を愛でるのに下卑た胴間声や嬌声を聞かずにすむ。人の少ない公園は思索に耽るのにもってこいだったが、今年はそうもいかないだろう。まあ人が出るのはいいことだ。地元の人も、他所から来た人も、ほどよく入り混じって街の味は出来ていく。
カンザクラの花言葉は「気まぐれ」だそうだ。「優美」や「高尚」などとピュアな印象の言葉が多い他の種の中で、少し可哀想。他の桜より早く咲くことから来たようだが、カワヅザクラは「思いを託します・純潔」である。ということで、見出しの写真はオオカンザクラです。
城址公園わきの梅林(3月14日撮影)。この先にゆるやかな斜面になっている空堀があり、時折その「底」でバイオリンやサックスを奏でている人がいる。気持ちを風にのせられるのはうらやましい。