【連載小説:ホワイトハニーの未来へ】「第6章 こんな所で何座り込んでるの」(6-2)
(6-2)
「お母さんが入院してからずっと書いてた日記。お父さんには小説を書いてるって言ってたみたいだけど、本当は日記を書いてたの」
大樹の思い出の中にいる美咲は、MacBookで小説を書きたいと言っていた。
「最初から騙すつもりはなかったみたい。小説を書こうとして買ってもらったのは、本当だって聞いた」
「そっか。いや、別に日記が目的で欲しいって言われても、全然買ったけど」
「あ、そうなんだ」
大樹の返答に意外そうな顔を見せる由香。しばらくして「まぁ、いいや」