無理しない、ケガしない、明日は仕事!~「新根室プロレス物語」
今日は土曜日。
天気は雨。映画、なんかやっているかな。
そう思ってスマホで調べてみました。
『新根室プロレス物語』
プロレス!これ、おもしろそう。今日は舞台挨拶もある。
よし、行こ!行くしかない!
出かけました。ちょっとおもしろい映画をやっている小規模映画館、第七藝術劇場です。
ああ、おもしろかった!
笑って泣いて、じんときて。
何がおもしろかったのか。
まずは、映画をネタバレしない程度に簡単に紹介します。
『新根室プロレス物語』
北海道の東の端、根室市でおもちゃ屋を営むサムソン宮本。プロレスをこよなく愛し、100万円でリングを買い、アマチュアプロレスの「新根室プロレス」を立ち上げる。
所属メンバーはおもちゃ屋のお客さんなど、仕事はそれぞれ。そんなメンバーに、サムソンはひとり一人にリングネームを付け(ノリで)、覆面をかぶせ、キャラクターとして命を吹き込んでいく。
人気も出てきた矢先に、大黒柱のサムソンが難病にかかっていることがわかり、解散を告げる・・・。
これはドキュメンタリー映画です。サムソンさん、メンバー、そして娘さんのインタビューもあります。
プロレスの面白さ
亡き父はプロレスが好きで、テレビをよく見ていました。昔、毎週やっていましたよね。私自身はずっと興味なかったのですが、偶然地元でやっていたイベントをみてから気になり出しました。でも、まだイベントに2回行ったくらいです。
新根室プロレスのことは知りませんでした。ガチ勝負というより、キャラクターが暴れる、笑えるプロレスなのです。
だから、映画でキャラクターが暴れる試合のシーンがおもしろくて、私は見ながら何回ものけぞって笑ってしまいました。
プロレスの面白さは、そんなコミカルな中でも、鍛え上げた技がビシッと決まるところだと思っています。ガチはガチですごいのだけど。
私の感じたことです
①サムソン宮本という男の生き様
新根室プロレスを作り上げ、引っ張ってきたサムソン宮本。もう大黒柱も大黒柱、サムソンがいなかったら「新根室プロレス」もないというようなでっかな存在です。
サムソン宮本さんは、自分の好きなこと、やりたいことをやり通した。その生き方がすごい。「新根室プロレス」がどうしたらみんなに楽しんでもらえて売り出していけるか、よくわかっていたと思います。
本当にプロレスが好きだったんだな。
メンバーを大事にし、地元を愛し、一直線でカッコイイ!人の弱さと強さを分かっていると思う。身体も、はる。
この映画は、サムソンさんの人間性と奮闘ぶり、その生き様を丁寧に描いています。まずはそれがこの映画の肝です。
②個性溢れるメンバー
メンバーも個性派揃い。
*やっぱりアンドレザ・ジャイアントパンダ。
(再生できない時はyoutubeを検索してみてください)
身長3mのパンダ。体重500Kg 得意技のヘッドバットの他、バタンと倒れると、めっちゃ強力!
*どうしても注目されるけど、もちろん、その他のメンバーも、個性あふれて得意技がある。よく考えるよなあ。
映画の中で、言っていましたが、みんな共通しているのは、「学生時代にイケていなかった」ということらしいです。テレビの「アメトーク」ができそうですね。
男の子ってプロレスが好きなんですか。その延長のように、みんなが楽しそう。
練習風景はあまり出てこなかったけど、ケガしないためには身体を鍛えないといけないですよね。きっとやっていたと思う。楽しく。
ここで、「新根室プロレス」のモットー
「無理しない、ケガしない、明日は仕事!」
*メンバーと言えば、後半で出てきた大砂厚さんの自宅が気になりました。自分の仕事柄、似たようなおうちに行くことがありました。物があふれていて、靴のままで入って良いんですか、というようなおうち。いつのまにかそうなっちゃうのですよね。
大砂さん、お酒飲みすぎないで下さいね。
これは私の偏見なのですが、なんだかプロレスって、リング名を付けたり、覆面かぶったり、身体をはったりすると、自分じゃないもの、自分を超えるものを発揮できるんかなあと思う。内向きのものを抱えている人も。
見ている方も、自分を解放できそう。
③プロレスの話だけではない
その日は、上映後にこの映画のプロデューサー吉岡さんの舞台挨拶がありました。裏話などたくさんお話してくださり、とても良かったです。その中で言われていたこと。
この映画には3つの要素がある。一つはサムソン宮本の、命をかけてやり通したプロレス人生。ふたつ目は新根室プロレスを通して描かれる人間模様、もう一つは家族の物語。
ああ、記憶があいまいで間違っているかもしれません。めちゃくちゃ意訳です。すみません、でも、そんなことを言っておられました。
何を言いたいかというと、その方の言われるとおり、プロレスの話なんだけどプロレスの話だけではないということです。
こういうことです。映画も、人の生き様を考えさせてくれる。だからこそ、見る人の胸に迫るし、何か感じるものがあると思いました。
④サムソンは生きている
最後に。
パンフレットも買って、家に帰ってすぐに読みました。おもしろかった。そうやって読んでいたら、なんだか、そこらあたりにサムソンさんがいるような気がしました。いるよ、絶対。そこら辺に。
だって、普通、「いつまでも生き続ける」というのは残された人がいう言葉だよね。サムソンさん、自分で言っているよ。『あなたの中で生き続けます」って。
プロレスファンでない人にもみてほしい映画だと思いました。行って良かったです。
*また出た!みたらし団子。夫へのお土産ですよ。写真にはありませんが、初めて酒まんじゅうを買って、その場で食べました。ほかほかしておいしかった。
*追記しています。これ、長すぎたか。映画の営業に少しでも貢献するために、予告編あげます。見出し画像はパンフレットより。