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北海道の旅日記②~久しぶりの再会は少し緊張する


年をとってからの旅は、ホテルは駅前が必須です。私の場合。駅から重たい荷物持って歩けない。探すの大変。体力温存、機動性重視です。

 というわけで、今回のホテルも、ほんの駅前。探さなくても見つかりました。チェックイン後、少し休んでから出かけます。

 その日の晩ご飯は、2コ上の先輩二人が「予定がなかったら一緒に」と誘ってくれていました。
 その誘いを聞いたとき、正直のところ「せっかくの誘いを断ったらあかんやろな」と思う気持ちがありました。よく気心の知れた先輩二人なのですが、本当に久しぶりに会うので、ちょっと緊張したのです。

 私は子どもの頃から人見知りで、人付き合いが苦手でした。自分の殻を破れず、内側を向いて狭い範囲で過ごしていました。大学の頃も同様で、後輩から「もう少し友達を作った方がいいと思います」と言われたくらいでした。

 バレー部では人数が少ないこともあって、先輩後輩と限らず、試合や練習など様々な体験や喜びや悔しさや楽しさを共有できた仲間でした。しかし、久しぶりというのは楽しみでもあり、「話が進むだろうか」と配もするわけです。

 誘いのメールにはすぐに「いいんですか?嬉しいです!」と返信をしました。それは本心でもあり、少し緊張もあり、「わざわざ時間を作ってもらって申し訳ない」という気持ちもありました。



 駅で待ち合わせ。先輩はすぐにわかりました。「おーおー!」と再会を喜びました。今回思いましたが、現役時代からほぼ50年経っても、誰もが昔の雰囲気をそのまま持っていて、変わらないのです。年も取っていないと思うくらいです。

  歩いて居酒屋へ。
たくさんお客さんもいて、それぞれ賑やかに飲んでいて、和やかなところでした。

 私も飲みました。ゆずチューハイ。食べ物も、ホッケとかホタテとかザンギとか、北海道のものを堪能しました。

 「話が進むか」は杞憂でした。昔の話をして、それぞれの今の暮らしの話をして、お土産のやり取りをして楽しく時間が過ぎていきました。

 そりゃあ、話が途切れることはあり、話の内容も、境遇が違う(結婚とか孫とか)ので気を遣います。でも自分のせいではないと思うことにしました。何より、先輩が優しかったのです。これも今回の旅で思ったことですが、現役時代も、そして今も、甘えさせてくれる先輩がいてくれて幸せだなあと思いました。


 支払いをする段になりました。私はもちろん割り勘にするつもりでしたが、先輩ふたりが「いや、ここは私たちが」と譲りません。

 しまった!それやったら、チューハイおかわりしなかったのに。焼き鳥もK先輩は食べられないのに注文しちゃったし。最後の担々麺も、お腹いっぱいだったのに頼んでしまった。


  そこで、また思い出しました。そうやった、後輩はいつもおごってもらっていた。喫茶店に行っても飲みに行っても、いつも先輩が支払ってくれたのでした。そういう慣例でした。

  「今度は後輩に回したらいいのよ」と言われたけど、私が先輩になって、「払うよ」というのに、後輩たちは「いいです!」と、おごらせてくれませんでした。押しの弱い先輩でした。



  一人は店の前で、一人は駅まで一緒に帰りました。

 明日が本番の同窓会。「また明日ね」と言って別れました。身体も顔もちょっと熱いまま帰りました。それはチューハイ2杯のせいばかりではないと思います。


  月がとってもきれいでした。



*見出し画像は札幌駅。でっかい!

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