遺伝子を眠らせてしまう思考呼び起こす思考


 人の細胞を構築する遺伝子には、両親や祖父母のような近い過去の祖先だけでなく、遠い遠い過去の何十代、何百代と昔の祖先からの「記憶」が刻まれていると私は考えています。
 
 その「記憶」というのは、皆さんが記憶する過去の思い出のような、「遊園地に行った」「崖から落ちて怪我をした」などの具体的に言葉にできるものではなく、出来事から感じる「危険」を察知したときの防衛本能や、「欲望」を感じたときの高揚感や興奮などのいわゆる「感じ方」として残されています。第六感や虫の知らせと言われるような肌で感じられることや、無意識や反射神経でとる行動ができる理由は、言葉を使わない細胞が知る、祖先が感じた感情という情報をもとにしていますから、それをなぜ感じるのか詳しく説明しようとしても言葉にはしきれません。

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