ひとりの本好きが、本好きの友だちに出す手紙
はじめまして。
まだ名も知らぬあなたに、このような手紙を書く不躾さをお許しください。驚かれたでしょう。
庭のもみじは半分色づきました。週明けにはすべて赤く染まるでしょう。左後肢に障害のあるわが家の愛犬も、日なたぼっこが気持ちいいようです。秋も深まってきたのでしょう。
あなたにこうして手紙を書く理由。話せば長くなるでしょう。でも恥ずかしさを捨てて勇気を出して書くならば、きっかけは書評を書こうと思ったことです。
書評。読書家であれば、書こうと考えるのは一度や二度ではないで