第79回 嵐の夜に読みたい本 #ブックブックこんにちは
ブックブックこんにちは!
東京・神楽坂かもめブックスの柳下恭平と札幌・北18条Seesaw Booksの神輝哉、2人の書店店主が好きな本のことについて話すPodcast番組「ブックブックこんにちは」。このnoteは当番組ディレクターの山本リオが裏話をお伝えするマガジンです。
ガリンコ号に続く、柳下さんの暴走テーマ
今回のオープニング、お聞きいただければわかると思うのですが、久々に柳下さん大暴走!まさかの、左官です。タイムキープをどんなに出しても止まらない。
合間に「ひだりじんごろう?」と書いているのは、間違って「左源五郎」と言っちゃってたので訂正したものです。音源編集したので言いなおしているとは思わなかったでしょう?きれいに消しておきました。
(つまり、収録ではみなさんが本編で聴いている以上に暴走しているのをカットしてる、ってことです)
とはいえ、あまりに左官の話を聞きすぎて、街中で「左官」の文字を見ると反応してしまうようになりました。みなさんもお気をつけて!
今週のテーマは「嵐の夜に読みたい本」
今回のテーマはおたよりから「嵐の夜に読みたい本」。なのですが!おたよりにかこつけて、今度はガリンコ号のトークを始めようとする柳下さん。神さんに頑張って止めていただきました。ホッ。
神チョイス『既にそこにあるもの』大竹伸朗著(筑摩書房刊)
恥ずかしながら、大竹伸朗さんが本を出していらっしゃるのを今回の収録まで知りませんでした。神さんのお話を聞けば聞くほど読んでみたくなります。
大竹伸朗さんといえば、有名な作品はたくさんありますが、私にとって印象深いのは瀬戸内海の女木島にある「女根/めこん」というもの。もう4年も前になりますが、香川県のお仕事をしていたついでに、休みをくっつけて島へ行ってみようと思ったのでした。
日帰りで行ける島を地元の方に聞いたところ、勧められたのが女木島と男木島。フェリーですぐに到着するけれど、すぐと言いつつフェリーに乗るだけでテンションが上がる。
中でも休校中の学校の中庭に現れた大竹伸朗さんの作品はとても独特な歪さがありました。
人の手が加わったもののインパクトと、元から自生していたというヤシ、どっちも生まれ育った私の知っている小学校や中学校とは比べ物にならない。ぼんやりしながら見て回ったのを思い出します。
同じ日、女木島の隣にあるひとまわりコンパクトな男木島へ渡ったときには「男木島図書館」でのんびりしました。いい風が吹いていて、瀬戸内の静けさもあって、いい時間だったなぁ。
きっとこれをお読みの方は本好きの方が多いでしょうから、勝手におすすめしてしまいました。
柳下チョイス『トーベ・ヤンソン短編集』冨原眞弓編訳(講談社刊)
柳下さんは、ムーミンでおなじみトーベ・ヤンソンをセレクト。ムーミンの印象が強くて児童文学の作家だと思っていたのですが、私は『誠実な詐欺師』を読んで印象が少し変わりました。短編集も読んでみたいなぁ。
違う国の「嵐」を想像しながら本を読むのも、読書ならではの体験かもしれませんね。