John Coltrane「giant steps」

ジャズのテーマメロディとして定着している曲に

「枯葉」「いつか王子様が」「朝日のように爽やかに」「take five」「on green dolphin street」…等がある。
 
スタンダードの中にはジャズミュージシャンが作曲したものもあるし、そうでない曲もある。

しかしその中でジャズスタンダードとして定着している「ジャイアントステップス」はジョンコルトレーン作曲である。

この曲は「究極のビバップ」

とも言われる。

マイルスデイビスの「kind of blue」とは真逆のアプローチだ、音数が多い、コードチェンジが速くその中でアドリブを取る形になる、かなりのテクニックが必要とされる。

コード進行はこんな感じ。

Bmaj7 D7/Gmaj7 B♭7/

E♭maj7/Am7 D7

Gmaj7 B♭7/E♭maj7 F♯7

Bmaj7 /Fm7 B♭7

E♭maj7 /Am7 D7

Gmaj7 /C♯m7 F♯7

Bmaj7 /Fm7 B♭7

Emaj7 /C♯m7 F♯7

そしてこの曲が「いかに革新的で凄いか?」的なことが理論を交えて説明が書いてあったが、あまりにも専門用語が多過ぎて分からなかった。

「ケーデンス(カデェンツァ)」「代理和音」「ツーファイブ」「アブェイラブルノートスケール」「I△7(ディグリーネーム)」

知っている用語もあったが知らない用語や記号もあった。

更に

「コルトレーンはバッハ以来の作曲家でもある」

とも書いてある、その説明がまたコード進行を交えた記述だったのだが…これも複雑でよく分からなかった、クラシック音楽家の影響を受けた本も読み「ジャイアントステップ」を書いたそうだが、上級者向けの内容過ぎたかもしれない。

ジャズは難しいとよく言われる、もう一つの理由は、ロックだったらペンタトニック一発で良い部分を途中で「次のコードはディミニッシュスケール」「次はハーモニックスマイナー」などコード毎に全く違うスケールを弾くことだ。

キーがC△7ならCメジャースケールでもOkではあるのだが、これがダイアトニックコードから一つはずれたら「部分転調」となり違うスケールを弾くこととなる、勿論これはロックやポップスでもあるらしいが。

「テンション」「アボイドノート」などで音を敢えて外したりする、ジャズにはポップスで使われるCやAm、Gなどのコードはそのまま使わず別の音を押さえる、しかしこの2つの言葉の意味も違うのだが。

「ジャズというのは頭でっかちな音楽だよ、音楽はあまりにも複雑になると多くの人に伝わらなくなるんだ」

とリッチーブラックモアがかなり昔に言っていたが…

本当にそんな感じだ、確かにかなり難しいことをやっているのは分かるが、ある程度理論が分かった上でないとそもそも演奏できない気がする。

自分が基本やる音楽はロックやポップスなのでジャズをやるわけではないが(無理でしょうが)自分の書いた曲にジャズっぽさを取り入れたいなぁなどと考えることはあるが。

まぁジャズに関しては

「気長に勉強していきましょう」

と言った感じだろうか。

コルトレーンは「アセンション」や「インターステラースペース」でフリージャズに染まって行ったが、理論を全て知り尽くした上で敢えてそうした演奏をしているのである。

「前衛」と称してただメチャクチャ音を鳴らしている人達とは訳が違うのである。

「giant steps」はサックス奏者の登竜門的作品だと言われる。

全サックス奏者必聴。

1960年作品。

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