Radiohead「KidA」「Amnesiac」

このアルバムがリリースされたのは自分が高校生の頃だった。その頃自分は音楽にわかりやすい刺激を求めていた。激しく危ないメタルやパンク、それでなければ逆にメロディのある音楽、どちらかだったと思う。

「kidA」「amnesiac」がリリースされた時、メディアはレディオヘッド一色だったような気がする(特にロッキングオン)もちろんそれに影響されて聴いてみたが、一聴した感想は、

「つまらない…いくらなんでも持ち上げすぎだろう」

「the bends」は自分は好きで結構聴いていた、オーソドックスでメロディのあるギターロックだからだ。とはいえ「morning glory 」には遠く及ばなかった。オアシスが「be here now」をリリース後ブリットポップが終焉を迎え、レディオヘッドが「ok computer 」をリリースすると。、まるで「ロック界の救世主」のような評価を受けていた、「そうでもないだろう」と自分は思っていたが。

イギリスのバンドがアメリカでチャート一位になることはほとんどない、しかし「商業的には自殺行為」と言われたにも関わらず、「KidA」はイギリスだけでなくアメリカでも一位になる。アメリカ人の趣味はますますよく分からない。日本でも、かなりメディアが取り上げたことでチャート3位になるが。

「kidA」「amnesiac」はトムヨークが既存のロックに嫌気がさしたことから生まれたものだ「4コードで曲を書こうと思っても、すぐくっだらねぇって思っちゃうんだよ」「ロックなんてクズ音楽じゃないか」などの発言から自分はそう思った。

だからロックとは違うエレクトロニカというジャンルを「使用した」というだけで「既存のロックを壊し新しい音楽を作り上げた」という話ではなかったというのが自分の結論だったりする。

普段からエレクトロニカを聴く人は気にいるだろうし、ロックを聴いている人はちょっと退屈かもしれない、その程度だと思う。このアルバムを特別視する必要はないだろう。アルバムのライナーノーツには色々書いてあるがちょっと大袈裟過ぎじゃないかと思ったりした。

マイルスデイヴィスが「bitches blew」でフュージョンという新しいジャンルを作ったが、そういうことではない、才能という意味ではオーケストラ音楽を採譜し自ら指揮してしまうフランクザッパの方が凄いと思ってしまう。

「ビートルズの後継者」のような扱いを受けたが、自分はやはりそうは思えない、ビートルズは60年代のバンドにも関わらず、逆にこれを聴くとビートルズのような革命的なバンドはもう出てこないんだなと改めて思ったりもした。

アルバムの制作はかなり大変だったと思う、断片的な音を長い時間をかけて一つ一つ納得いくまで積み上げていく作業だったのではないかとアルバムを聴くとそんな印象を受けた。メンバーも「キリがない、いつになったら終わるんだ」と思ったかもしれない。

少し批判的になったが乱立するアイドルグループがもてはやされ、他人の曲を歌い「歌が上手い」というだけの人が持ち上げられる業界の中ではやはり貴重な存在なのでこれからも「我が道」をいって欲しいと思う。

そしてフランクザッパの映画のキャッチコピー「売れたものが優れているという考えは、くだらない」という考えを持っているアーティストであることは間違いないだろう。

自分のような素人が色々偉そうに書きましたが、レディオヘッドの作品は当然今でも聴いています、一応全てのアルバム、そしてトムヨークのソロアルバムも聴いています(これもつまらな…いやアーティスティックな作品です(笑))そして「hail to the thief 」は結構好きです。

どの曲が好きかは「ロックはゴミ音楽?」の記事で書いたのでここでは書きませんが。

しかしレディオヘッドを聴くとやはりピンクフロイドを思い出してしまう。


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