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ひとり一人に寄り添う薬膳の考え方

こんにちは!
スペインで0歳と2歳の二児ママ、育児奮闘中の       としこ です。

私は健康アドバイザーとして、「運動・栄養・休養のバランス」が大切だと学びました。どれか一つではなく、この3つがそろってこそ、本当の健康が成り立つ。でも、私は「栄養」の部分で、少し違和感を持つようになったんです。

実は、健康アドバイザーになるために、私自身も食事指導を受けたことがあります。
例えば…

「健康な体づくりのために、もっと良質なたんぱく質(鶏胸肉、魚、玉子等)をとりましょうね!」
「脂質は魚やナッツから、炭水化物は玄米や全粒粉を選んで食べましょう」
「パン(小麦粉を使ったもの)はあまり食べすぎないで下さい。」

確かに、どれも「健康な体づくりに良い」とされる食事のアドバイス。だけど、私はどこか窮屈に感じてしまったんです。

「これが正解だから、こう食べるべき!」

そう思うほど、食べることが少し面倒に感じて、楽しさが半減してしまいました。
「もっと、食事には優しさがあってもいいのに…。」そんな気持ちがふと湧いてきました。
そして、わたしはどんな方法が自分にとっても相手にとっても納得できる指導ができるのかなと考えていました。

「人それぞれ体質も、体調も生活リズムも違うのに、同じような食事指導の内容でいいのか?」
「今まで学んできた事 + ひとり一人にもっと寄り添える食事法はないか?」

そう思い始めた時に出会ったのが 薬膳 でした。


薬膳って何?

薬膳とは、中国伝統医学(中医学)の理論に基づいた食養生法のこと。
漢方薬で使われる特別な食材を使った難しい料理を思い浮かべるかもしれません。
でも、実は誰でも気軽に取り入れられる「体に合った食べ方」のことなんです。

✔ その季節に合った食材を選ぶ
✔ 自分や家族の体調に合わせる
✔ 食べ物の持つ「力」を活かす

薬膳の基本は、「食べることが薬になる」という考え方。
特別な食材を使うのではなく、旬のものをうまく取り入れ、体を内側から整えていきます。

たとえば、こんな経験はありませんか?

▶ 寒い日に、スープやホットドリンクを飲んだら体がぽかぽかした!

▶ 暑い日にスイカやキュウリを食べたら、すっきりした!

これも薬膳の考え方なんです。食べ物にはそれぞれ「体を温める」「冷やす」「潤す」といった働きがあるので、季節や体の状態に合わせて食べることで、無理なく健康を整えられるんです。


「なんとなく不調…」そのサイン、見逃していませんか?

「病院にいく程ではないけど、ちょっとした不調」をそのままにしていませんか?

たとえば、こんな体からのサインがあったら…

✔ 「最近、手足が冷えている」 → 体を温める食材(じゃがいも、玉ねぎ、鶏肉)を取り入れる

✔ 「疲れやすい、やる気が出ない」 → エネルギーを補う食材(ごはん、卵、ひき肉)を食べる

✔ 「喉がイガイガする、肌がカサカサ」 → 潤いを与える食材(にんじん、牛乳、バナナ)をプラス

このように、少し意識をしながら毎日の食事で、「今の自分や家族の体調に合うものを選ぶ」ことが大切なんです。


スーパーで簡単に手に入るもので作れる!

季節の変化に合わせた食材の選び方

薬膳では、季節ごとに体が必要とするものが変わると考えます。

☑ 冬の寒い時期

▶ 「じゃがいもと玉ねぎのスープ」
→ じゃがいもは体をじんわり温め、玉ねぎは血の巡りを良くする働きがあります。寒い日にぴったり!

▶ 「ホットミルク+はちみつ」
→ 牛乳は体を潤し、はちみつは喉のケアにも。寝る前に飲むと、ほっと落ち着きます。


☑ 春は新しい季節に向けて体を整える時期

▶ 「キャベツとにんじんのコールスロー」
→ キャベツは冬にため込んだものをスッキリ流し、にんじんは体を温めながら栄養補給もできる万能食材。

▶ 「ゆで卵入りのポテトサラダ」
→ じゃがいもはエネルギーを補給し、ゆで卵でたんぱく質もプラス!


☑ 夏は暑さで食欲が落ちる時期

▶ 「トマトときゅうりのさっぱりサラダ」
→ トマトときゅうりは体の熱を冷ましてくれる組み合わせ。オリーブオイルとお酢をかけると、さらに食べやすく!

▶ 「バナナとヨーグルトのスムージー」
→ バナナは胃にやさしく、ヨーグルトで腸内環境も整う。朝ごはんにぴったり!


☑ 秋は乾燥しやすい

▶ 「にんじんとりんごのすりおろしジュース」
→ にんじんとりんごはどちらも体に潤いを与える食材。すりおろしてジュースにすると飲みやすい!

▶ 「鶏肉と白菜の煮込み」
→ 鶏肉は疲れを癒し、白菜は乾燥対策に。シンプルな味付けでやさしいスープに。


「食べる幸せ」を感じる暮らし

毎日忙しいと、「とりあえず栄養がとれればいい」と思いがち。でも、薬膳を知ってから、食事を作る時間そのものが楽しくなったんです。

✔ 「最近、子どもが風邪気味だから、のどにやさしいスープを作ろう」
✔ 「旦那さんが疲れているから、スタミナがつく料理にしよう」
✔ 「私はストレスが溜まっているから、気持ちを落ち着けるミントティ-を飲もう」

こんな風に、家族の体調や気分を思いながら食事を選ぶこと自体が、すごく幸せなことなんだと気づきました。

私たちの体は、毎日の食事から作られています

ちょっとした不調を感じるとき、体は「今、何が必要か」を教えてくれています。
そのサインに気づくことは、自分と向き合う大切な機会でもあります。

だからこそ、「健康のためにこれを食べなきゃ…」と義務感で選ぶのではなく、「今日のごはんは何にしよう?」と、体に優しい、おいしいごはんを選んで体に入れていきましょう。

食事は、もっと楽しく、もっと自由でいい。


今日も一日、おつかれさまでした😊


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