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進行方向

良さを知らなければ向かいようがない。

苦しさを知らなければ避けようがない。

この肉体に欲望は生じる。
この肉体にそれが生じなかった時はなかった。
我慢とか努力とかそういう話じゃなかった。

目の前にある現象は、とある原因の結果。
肉体はその結果を知覚して、入力して内部で反応が起こる。
コンピュータと同じようなもの。
入力(知覚)され、内部処理され、出力(思考や行為)される。
コンピュータは自ら「してない」。
それをさせる誰かがいる。
入力、内部処理、出力。入力・・・
ただ起こっている。

ある刺激が心地よいと内部処理されている。
また別の刺激は不快だと内部処理されている。
刺激それ自体に、「心地よさ」や「不快さ」があるわけではないのに。
でも、猛毒の蜘蛛は不快であり、あの食べ物はやはり美味しい。
でもまた、10年前に好きだったあの食べ物が今はそうでもない。

内部プログラム、プレインストールソフト、幼少の頃のプログラム書き換え。
これらは選べなかった。自由に決めたわけではない。

人生を変える?
どこをどう変えると言うのか。
変えると言うのは誰か。
どのソフトが言うのか。

プログラムが、自分自身を他のプログラムに書き換えることはできない。
「問題が発生した次元で、その問題は解決できない。」
アインシュタインの名言。

いいんだ。

ただ、苦しみを喜びだとするプログラムに気付くだけで。
喜びを苦しみだとするプログラムに気付くだけで。

プログラムとは別の次元。

進行方向は徐々に変わっている。
ただその変化を眺め、あれこれ言わず見届ける。

自ら、急ハンドルを切って変えれば事故のもと。

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