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非一般読解試論 第六回「ポエティック・ロマンス」
こんにちは、デレラです。
第六回 非一般的読解試論をお送りします。
ひとは、何かを見たり聞いたりしたときに「感想」をいだきます。
わたしは、この「感想」について考えるために、「非一般的読解試論」を書き繋いでいます。
前回は「図式論」に挑戦していたのでした。
ひとが感想を抱くときには、必ず「図式」が、かかわっているのではいか。
ひとは、分からないものに出会った時に、自然と、分からないものに「図式」を当て嵌めてしまうのではないか。
でも、なかなか続きが思いつかないので、道をそれてしまおうと思います。
方向転換ですね。わたしには、難しかったです。だから、今はやめます、図式論。また今度。
じゃあ、今回は何を書くのか。
今回は、変な文章を書いてみたいと思います。
変な文章です。
論理的のような、論理的じゃないような。ポエムのような、ポエムじゃないような。
変な文章空間を作りたい。
現実のような、現実じゃないような。虚構のような、虚構じゃないような。
リアリティがあって、ロジカルで、フィクションなポエム。
どうかお付き合いください。一緒に、軽く踊るつもりで。
どうだろう、うまくリードできるだろうか。わたしは下手だから。
今これを書いているわたしは、楽しんでいる。
あなたも楽しんでくれたら、うれしい。
1.キーが軽いとき
文字を書くとき、わたしは、手で文字を書くこともあるけれど、ほとんどキーボードを使います。
手で書くのもいいですよね。紙の上をペンが滑る感じ、気持ちいい。
キーボードもいいですよね。キータッチがノッてくる。
右手小指がエンターキーを押すときの気持ちよさ。
エンターキーを気持ちよく押すとき、キーが軽いとき、わたしは書きたいことがあって、気持ちよく文章を書いている。
でも後から見ると「なんだこれ、この変てこな文章は」と思うこともしばしば。
ノっていれば、ノっているほど、あとから見ると変な文章。
ノっている文章ってどんな文章でしょうか。
例えば。
「ワタッタ明日すすカタカタのうの、むううむむ、ぽいっぽのカタツムリがいすす」
全く意味の通じない文章。この文章を書いても、あまり気持ちよくありません。変な文字列過ぎて、流れるようにキーボードを打てないからでしょうか。
さすがに意味の分かる文章を書いてみましょう。ノれる文章。
「お笑い芸人がドッキリ企画でとるリアクションみたいな文章をわたしは書きたい」
意味は通じます。何かが展開しそうな気もしてきました。書いていて、気持ちがいい。何かを書きたい気がします。
きっとわたしは、これが書きたい。だからこのまま書きつないでみます。
2.リアクション、驚き、強いられた仕草
お笑い芸人が、ドッキリ企画で、穴に落ちるとき、彼らは、底に穴があると知っているのでしょうか。
あなたはどう思いますか?
気っと知っているに違いない。だって彼らはプロだから。
気っと知らないに違いない。だってあのリアクションは本物じゃないとできませんから。
実際、どちらか分かりません。リアリティショーなのか、それともフィクションなのか。どっちでしょうか。
どっちでもある、そう考えてみましょう。
虚実が入り乱れる、あの空間。
歩いていたら、横から急に虫のオモチャが落ちてくる。
虚実が揺れる間で見せる、お笑い芸人の顔に、わたしは大笑いする。
おっかしい顔っ!!
一瞬の出来事、彼らのあの顔。
虚実の合間で、変な姿勢、変な表情を強いられている、あの顔。
身体をうまく制御できていない(ように見せている?)驚きの顔。
あの驚きの面白さに、すーっと吸い込まれて、わたしは笑う。
きっとあの顔、あの仕草には、二つの側面が折り重なっている。
「お笑い芸人として経験を積んできた」というフィクションな側面と、「突然の出来事に身体が勝手に動いた」というリアリティショーな側面が、重なり合っている。
折り畳まれて、練り上げられている。
きっとわたしは、そういう文章が書きたい。
何か小説を見たとき、わたしのこれまでの読書経験に基づいたリアクションと、初めて読んだ時の純粋なリアクションが、ごちゃ混ぜになって、変な感想を抱いてしまう。
そんな文章を書きたい。
この小説が面白いのは、過去にあの小説を読んだから面白いのか、それとも、これまで読んだことがないから面白いのか。
この「面白い」って気持ちを、どうやって書けばいいのでしょう。
そんな、ごちゃ混ぜの文章は、きっと下手くそで、変な姿勢をとった、変な文章です。
3.踊ってみる
軽いステップを踏むように、軽くキーボードをたたく。
きっとここは、ダンスフロア。
これまでの経験と、いまこの瞬間の生な経験が、入り混じって踊るダンスフロア。
変なステップ、あなたは笑う。
あなたが見てくれているから、わたしは自由に踊れる。
あなたが見てくれるから、この文章空間がダンスフロアになる。
ここまで読んでくれてありがとう。
ではまた次回。
おわり