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実習助手の職名・呼称について
みなさんは、高校時代に実習助手という少数職種の存在に気付いていたでしょうか?
普通科のある高校でしたら理科や家庭科、情報科など、専門学科でしたら工業・農業・商業・水産・家庭・福祉などの実業系の学科に少数ながら所属していた可能性が高いです。特別支援学校にも配置されています。(※教諭職のように必置ではないので、小規模校などでは0人の場合もあります。)
赴任時に職名を含めた先生紹介があったり、実習助手当人が生徒らに職名を明かしていればその存在に気付くのですが、校内で生徒とのかかわりが薄い場合はおそらく同じ「先生」として見られていることのほうが多いかもしれません。
ずいぶん前に、全国各地で実習助手をされている先生方を対象にした、職名についてのアンケート調査を実施しました。事情あって生徒・保護者には職名を明らかにできていない現実があること、逆に職名・職域を丁寧に説明することで対外的にも一定の理解を得られていることもあるようです。ほかにも敬称として、校内では「~先生」と呼ばれている人もいれば、さん付で通っている実態も分かりました。
近年、現場の組合活動の成果もあって職名(もしくは校内外で使用できる呼称・通称)が「実習教員」や「実習教師」などへの変更がなされている自治体が少しずつ増えてきています。どうしても「助手」という名称だと、校内外で支障があったり都合よくいかない場面が出てきているからだと思います。もちろん、実習助手という名称そのままを支持している当事者も少なからずいらっしゃるだろうことも理解しています。
毎年、地元の新聞社による教職員の異動発表も新聞各紙によって対応は様々です。実習助手という発令名そのままで記載しているところもあれば、教員等の表記で統一しているところもあります。新聞各社には教職員の異動発表について、生徒・保護者の目にも触れる可能性が高いので職名表記にはネガティブな憶測につながらないように配慮が欲しいものです。
このように職名・呼称の問題を全国一律に解決するにはまずは関係法令の整備が必要であり、慣例や内規などで地方ごとの取り決めに従っているのが現状です。各人の専門分野が多岐にわたっているように様々な実習助手の働き方があり、職名・呼称について何が最適解なのかは難しい問題ですが、誰もが自分の仕事に誇りを持ち、自信を持って働くことができる未来を願ってやみません。