アラサーADHD女の一人暮らしを振り返る

【はじめに】この記事は2019年5月27日にでこ女のサイトブログに記載した内容です。

今回は私の一人暮らし時代の生活ぶりを紹介します。
私の体験談が全てのADHDの人に当てはまるわけではありません。笑
かなり恥を晒す内容になっていて、一体誰の役に立つのかはわかりませんが、書きます。

家事は大嫌い、だけど一人暮らしって大好き!
「発達の一人暮らしはさぞ大変でしょう」と言われますが、それは全くの誤解で、そんな事は全然ありません。
めちゃくちゃ楽しいです。
他人からは「よくこんな汚ねー部屋で暮らせるな」とよく言われていましたが、私からすると【落ち着く自分の城】でした。
なにより縛られるものが何も無いという素晴らしさ。

深夜までアニメ、ゲームやってても誰にも怒られません。
部屋を散らかしてもOK!
男連れ込み放題!(実際はモテなかったので、連れ込めませんでしたが笑)

田舎から神戸という都会に出てきた事も相まって、一人暮らしは私にとって毎日がパラダイスデイだったのです。笑

し か し

本人の気持ちに反して、実際の生活ぶりは堕落そのものでした。
私からするとバラ色の毎日でしたが、他人からするとイレギュラーだった事も多かったように思います。
今回はそんなイラギュラー集としてまとめました。
※ADHDと直接関連性があるかはわかりません

洗濯かごの底が見えた事がない
家事に関しては全てが大嫌いでしたが、「何が一番嫌いですか?」と聞かれると「洗濯」と即答します。
理由は2つ。
1つは”工程が多すぎる!”
洗濯機に入れる⇨干す⇨畳む⇨タンスにしまう
4工程もあるではないですか!こんなの、できるわけないやん!
理由その2は”逃げられない”という事です
自炊、皿洗い⇨外食、カップ麺で回避
掃除⇨やらなくても死なない
片付け⇨やらなくても死なない
洗濯⇨臭い服を着ると社会的に死ぬ、自分も不快
このように洗濯は避ける事が出来ません。
クリーニングに出すのもめんどくさいですし、現実的じゃないですよね。
パンツまで洗ってもらうわけにもいかないし、何より引き取りが最強にメンドクサイ。(クリーニングを取りにいかなすぎて怒られた事多数)値段も高い。
そういうわけで洗濯と言うのは一人暮らしで一番の鬼門でした。

どう乗り越えたか?

まず、洗濯機をドラム式にしました。当時、金がなかったので、もちろん借金して買いました。笑
衣類が傷むという致命的欠点があるものの、ドラム式洗濯機は優秀です。
なんせこれにより工程が減るからです。
干すという工程がなくなります。
そして畳む、タンスにしまうという工程は全て省略します。
洗った服はベッドの上に山積みにします。
そして着る時にその山から服を取ります。
ジェンガのように引きが悪いと山が崩れる事もありますが、気にしない!

勘のいい方は気づいているかもしれませんが、「ベッドの上に服置いてるなら、寝る時どうすんの?」と思う事でしょう。
答えは簡単。寝るときはその山ごと床に起きます。そして起きたらベッドの上にその山を戻します。
匠のスペース活用術といったところですね。

そして洗濯の回数は週に1回としました。
週に2回やるには辛すぎるし、2週間に1回だと着る服が無くなります。
週に1回・・・これが私が導きだした”正解”の頻度だったのです。
しかし、この頻度だと、1週間分全ての洗濯が洗えないときがあります。
そういう時は翌週に持ち越すわけなのですが、洗濯かごにはどんどん新しい汚れ物が入ってきますよね。
そして洗濯するときは洗濯かごの上から順に放り込んでいきます。
すると下半分くらいはいつも入りきりません。

↓図解(絵が下手で返ってわかりにくい)

画像1

恐ろしい事に、この下半分の洗濯物は半年以上に渡り、洗濯されることはなかったのです。
ザ・先延ばし!

こうする事により、私は洗濯という鬼門を乗り越えました。
乗り越えてねーやん!というツッコミは受け付けません。笑
唯一私がやった家事といえましょう。

キッチンが腐る
皆さん、キッチンを腐らせた事はありますか?
私はあります!
キッチンという無機物を腐らせるとはどういう事か?
私は元々皿洗いを避けていたので、自炊するときは徹底的に使い捨て容器にこだわりました。
割り箸、紙コップ、紙皿、プラスチックスプーン
とにかく洗わなくて良いものにこだわっていました。

しかし!私は大事な事が抜けていたのです。
調 理 器 具 に 使 い 捨 て が 無 い
という事に!!!
鍋、フライパン、お玉、等々
そういった調理器具は使い捨てのものが無いため、もちろん洗われる事は無く、不幸にも彼らは長期にわたり放置されたのです。
結果どうなったか?

皆さんはジブリ映画の『風の谷のナウシカ』をみた事はありますか?
みた事がある人はあの映画に登場する”腐海”を想像してみて下さい。
あれです。
私のキッチンは腐海そのものになってしまったのです。
緑、グレー、茶色、黒…ドロドロ…ぐちゃぐちゃ…
こんな感じの綺麗なステンレスのシンクがものの見事に腐海になったのです。
(もちろん、排水溝が詰まりまくって水が流れない状態)
「これは素人で何とか出来るレベルじゃないな…」
と思った私はダスキンさんに電話しました。
見積もりが1万6千円と言われ、即諦めました。
「身から出た錆、自分でなんとかしよう!」
という事で掃除を決意しました。
一人暮らし暦10年近くありますが、後にも先にもキッチンを掃除したのはこの1回だけです。

しかし、この決意を掃除開始5分で後悔する事になりました。
キッチンハイター?とかとにかく文明の力に頼って掃除を進めたのですが、始めてすぐにやべー煙が出てきたのです。

どうしても1万6千円を払いたくなかった私は、
「しぬ〜〜〜!目がしみる〜〜〜!」
と思いながら、マスクをつけ、玄関から窓やら全て開けて換気万全で掃除を進めました。
※良い子は絶対に真似しないで下さい

もし、次に似た様な事をやらかしたら、私は迷わずダスキンさんにお願いする事でしょう。
こんな事があったので、それ以来一人暮らしでの自炊はしていません。

お風呂から水が溢れ部屋まで浸入
もう多くを語る必要はないでしょう。
このタイトルが全てです。
掃除をしない私は当然排水溝が詰まります。
排水溝が詰まるとどうなるか?
水が溢れます。
マンションの設計者もアホじゃありません。むしろすごい賢い人たちです。
ちょっと詰まらせたくらいでは水が溢れて部屋まで流れるなんて事はありません。
しかし、私はそんな賢い人たちの想定を遥かに越えるアホです。
お風呂から溢れた水が部屋まで流れてきた時はさすがの私も焦りました。
幸い、下の階の人などに被害はでなかったので、それはよかったです。
泣きながら掃除しました。

腐敗死体だと思ったら…
あんまり一人暮らしで悩んだ事の無い私ですが、一度だけすごく悩んだ事があります。
最初は些細な事でした。
「あれ?ちょっと部屋が臭いな」
しかし、日に日にその臭いは増していくのです。
しかも部屋干しとか靴のにおいとかそんなんじゃなく、何かが腐った様な…嗅ぐと嘔吐くような生理的に何とも気持ち悪い臭いです。
「これ、まじでやばいやつだ」と思った私は、ある一つの仮説を立てました。

「これ、近所で誰か孤独死してるんじゃ・・・?そうに違いない!」

思い込んだらもう巨人の星状態なのが私です。
すぐに友達に言いました。

「うちのマンションで人が死んでるねん!やばいから警察に通報した方がええよな?今日しようかな?」

それを聞いた友達はまともです。
「いや、ちょっと待とう。まずはちひろの家に行っても良い?」

そして友達が家に来ました。
友人「う〜ん。確かにくっさいなぁ〜〜」
私「やろ?マジやばいねん。これ絶対死んでるやんな?な?」
友達「・・・・・・・」

友人は無言で私の部屋を漁り出しました。
私「何してるん????」
友人「・・・・・・・・あ!・・・・なあ、これ、なに?」
友人は私の部屋にあった開かずの段ボールを指しました。

私「あぁ、それは先月おかんが送ってくれた米やから関係ないで」
しかし、その段ボールを開けるとそこには悲惨な姿になった鶏肉が…(神様、そして鶏肉様、ほんとうごめんなさい!食べ物を粗末にしてしまいました)
お母さん、何を思ったか米と一緒に肉も入れてくれたみたいです。「なんでクール便で届いたんだろ」とは思ったのですが、まさか肉が同梱されているとは…。お母ちゃん、ゴメン。
そして友人、ありがとう。通報してたらこれ半分公務執行妨害だろ…って思います。
ほんと、腐乱死体でなかったのは不幸中の幸いでした。

という感じで一人暮らしのエピソードを書いていきました。
正直、まだまだあります。笑

でも力つきたのでここで終わります。

今はどうしてるの?というと、結婚して夫(ASDっぽい)が家事やってくれてます。その代わり、私が家賃出したりしてます。お互いやれる事をやるってのは大事ですね。
それでも私の荷物が部屋を圧迫し、ゴミ屋敷になっていたので、ヘルパーさんの力を借りて片付けを行っています。
片付けのやり方を学びながら、自分で出来るようになったらヘルパーさん卒業もできるかなぁ、なんて思いつつ。
それにいつ離婚されても生きていけるくらいの自活力は持っておきたいです。笑

【追記 2020年6月】
一人暮らし時代、懐かしいです。めちゃくちゃ楽しかったな…。
私はADHDなので散らかしタイプの一人暮らし生活でしたが、ASDバリバリのHonamiさんは対照的な生活をしていました。
よくドラマとかでOLさんの部屋とか出てきますが、「あんなん絶対嘘だろ」とずっと思っていたんですよ。だって生活感無さ過ぎ。
しかし、Honamiさんの家に行ったときはあまりの生活感の無さに絶句しました。
当時彼女は一人暮らしをしていて、10畳の割と広いワンルームに住んでいたのですが、部屋にはマジで何にもありませんでした。
ちょっとした棚と机とめちゃ小さいTVがポツンとあるだけ。
「え、この部屋で何をして遊んだらいいん?」と思わず聞きました。
当時はミニマリストという言葉は無かったので、マジで異様な世界を感じました。
「あんたの部屋はトレンディドラマより生活感が無いね」とHonamiさんに言った記憶があります。
Honamiさん曰く、物からの情報が視覚に入ってくるのがストレスだそうな。
だからシャンプーとかも買うとすぐラベルを剥がしてしまうそうです。
文字情報がうるさいんだとか。私にはない感覚だなぁ…と思います。
ちなみに私の家のお風呂場にはシャンプーが5本、コンディショナー3本、リンス2本、ボディソープ3本…みたいな感じでボトルだらけです。(しかも中身が入ってないのも結構あります)
Misakoさん(同じく高校時代の友人で発達)とHonamiさんが私の部屋に泊まりに来た時、お風呂に入って「一体どれを使っていいのかさっぱりわからんかった」と言われました。
発達と一口に言っても色んなタイプがあるのは面白いな〜、と日々思います。やっぱり私にとってHonamiさんもMisakoさんも良い意味で宇宙人なので、一緒に居て飽きる事がありません。

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