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ADHDについて考える~のび太とジャイアンの関係性~

ADHDとは…

注意欠陥/多動性障害(注意欠如/多動症)の略称です
不注意・多動性・衝動性などのうち1つ、もしくはいくつかが基本症状としてあり、国や地域にかかわらずおよそ5%程度の有病率といわれる。一般的な数の教室には、2~3人がいることとなる。
DSM-5(アメリカ精神医学会が作成した精神疾患の医師診断基準)によれば、不注意優勢型・多動-衝動性優勢型、並びに両者を併せもつ混合型の3種類に分類される。原因は特定されていないが、ドーパミンなどの神経伝達物質が関与する先天性の素因によると考えられている

(特別支援教育 重要用語の基礎知識より抜粋)

ADHDをのび太くんとジャイアンの関係性で例えるとわかりやすいですね

では、ADHDとは、具体的にどのような人を指すのでしょうか?
今回は、私が参加した講座で実際に質問された内容を交えて…
ドラえもんの「のび太とジャイアンの関係」でご紹介したいと思います

ADHDをのび太くんとジャイアンに例えた場合

(1)不注意優勢型:のび太くん
うっかり・ぼんやり・計画性がない・片付けが苦手・忘れ物が多いなどの特性がある

(2)多動-衝動性優勢型:ジャイアン
落ち着かない・ルールや順番を守れない・言葉で伝わらないと手が出るなどの特性がある

(3)混合型:1人の人間の中にのび太くんとジャイアンが混在している
(1)と(2)の両方の特性をもつています

それでは、この「ADHDの3つのパターンで、学校で気づかれやすい子は…何番でしょう?」

答えは…(2)と(3)です
(2)は、常に体が動いていたり、教室を飛び出したり、他の児童に手が出たりと問題行動につながりやすい特性をもつています
(3)は混合型なので、当然(2)の特性をもっています

実は、(1)のび太くんが、一番気づかれにくいのです
ADHDは男の子が多いイメージがありますが、(1)のび太くんタイプは男女とも同等の頻度で発生すると言われています
しかし、子どもの性格だと思われたり、忘れ物をしても本人のせいにされたりと、自己肯定感がさがる事例が残念ながらあります
つまり、誰にも気づいてもらえず本人だけが困っているケースです

また、「ADHDの特性は誰にでもあてはまるものじゃない?」と思われる方もいるでしょう
でも、ちがいます
自分の意志とは違い、24時間この状態がずっと続いているのです
のび太くんもジャイアンも自分をコントロールできなくて困っているのは同じです

何回言っても忘れ物しているのび太くんも
何度注意しても友だちをたたくジャイアンも
困った子ではなく「困っている子」なのです

具体的な事例をまじえてご紹介します

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