口伝２６日目：宝を積んだ経

全ての仏陀が称賛したものと
光と荘厳に輝くものと
菩薩の精進によって
我が心願が完遂しますように。

10:46 宝積経(ほうしゃくきょう)１巻目読了。
& 午前のセッション終了。

午後、マンダラ供養の後
13:17 ２巻目口伝開始。
16:55 ２巻目読了。

昨日の午後遅くから
宝積経の口伝が始まっている。

経部に分類されており、
三宝と呼ばれる
仏・法・僧の功徳を説かれた経典だそうである。

華厳経と同じく全６巻。
午前中に１巻終わり、
午後から２巻目が始まり、終わった。

今日はチベット暦で２日目の新月。
マンダラ供養を捧げる人も多くいた。

般若経の口伝をなさっていた時、
無我・空性を説かれる
般若経の精髄として紹介して下さった１偈は

「ここに五蘊は幻のようだと知り
幻を別、蘊を別のものとしない
諸々の想い(識別作用)から離れ寂滅を行ずる
この者は、最高の般若波羅蜜を行ずるのである。」

だった。
大乗の考え方・姿勢を説かれた
華厳経の象徴として紹介して下さった１偈は

「虚空の果てに至るまで
余すことなき有情も至る。
(それら有情の)業と煩悩が果てるまで
我が祈りの果ても至る。」

だった。

今回、宝積経の要約として紹介して下さった１偈は、

「全ての仏陀が称賛したものと
光と荘厳に輝くものと
菩薩の精進によって
我が心願が完全成就しますように。」

である。

「これは、如来(仏陀)の身口意の
不可思議な秘密の功徳が説かれている。

『全ての仏陀が称賛したもの』とは法身。
(仏陀の智慧と、智慧の空性)

『光』とは報身。
(永い修行の報いとして得た仏陀の身体)

『荘厳に輝くもの』とは応身。
(弟子に応じて変化し現れる仏陀の身体)

如来の果てしない功徳の全ては
この中に含まれる。

法身・報身・応身の三身は
菩薩が修行道に入って成就しなければならない。
成就して三身を得る。

(大乗の修行をする)菩薩は
先ず菩薩戒を受けて、
見解・修習(瞑想)・行を学ぶことによって、

目標である
不可思議なお心である法身、
不可思議なお言葉といわれる報身、
不可思議なお身体である応身を得る為に

身口意の功徳を自分の心相続に生じさせようと
発心をする。
(皆を全ての苦しみから助け出し、幸せにする為に、仏陀になろうと強く決心する)

全ての有情(心をもつ者)の為に
発心をしたので、
身体の行為や仕草、言葉、思いは
自己中心主義から離れる。

果てしない全ての有情の為に祈り、
祈ったように実践修行に入らなければならない。
それによって、結果の三身を得る。

以前の如来方が全ての有情の為になさったように、
自分もその道に入る。

この廻向の言葉の中に、
華厳経で説かれていた
善なる見解
善なる修習(瞑想)
善なる行(実践修行)
の全てが揃っているので、

華厳経と宝積経に説かれている修行が
全て揃っている１偈だと言われている。」

長い経典の中から
要の１偈を見つけることは
経典全てに
注意深く目を通した人にしかできない。

それを苦労せずに教えて頂けるとは
何とありがたいことか。

紙に版木で印刷された経典を
人間のラマが丁寧に読み
それを耳で聴いている
非常にアナログな教えの伝え方。

時間も手間も、
ご苦労もある口伝だが、

釈尊から途切れることなく継承された
音声だけではない何か大切なものが
伝えられている気がする。

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インド生活２０数年。
チベットのお坊さん、スピリチュアリスト、
お医者さん、菩薩行者から教えて頂いた
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