クールなお国柄〈なるほど・チベットのことわざ〉お話会
お話会でシェアしようと
チベットのことわざ本を読みながら
取捨選択しているところである。
言葉の節々から感じられる民族性というか、
人々の考え方は、
土地柄や生活環境によって違ってくるのだなと
改めて思う。
東北の人は純朴で頑張り屋。
北海道人は開拓者精神旺盛。
近畿の人は商売上手で闊達。
南の人は、歴史的背景はあるけれど概ね開放的。
(筆者は関東出身なので、
近場は当たり前すぎて逆に特徴を感じにくい)
これらの違いはあるものの、
日本人は総じて穏やかで和を尊び、
ことわざも(何となくではあるが)
他者を優しく受け入れるような言葉が
筆者の頭に残っている。
否定的な言葉を使っていたとしても、
どこかで笑ってしまうような
「目の上のたんこぶ」みたいな
優しい言葉が多いと感じる。
対して、高地で涼しく(というより寒く)、
厳しい自然環境の中で生活を営むチベットの人々は、
よりシビアな状況の中で
人生を送って来たのだろうと感じる。
政治的な問題が無かったとしても。
自らを強く持たなければ、
自然の中でも、人間の中でも生きることが難しくなると、
人は強くなる。
心身強くなった状態で、
何かに確信をもち、それに打ち込めば、
その結果も大きく強くなる。
チベットに伝わる仏教も、
その最たるものであると思うが、
彼らの中で伝わってきた言葉も、
利他のみを追い求めるただ優しいだけの言葉では
全然なく、
逆に現実的な、
ニヒルともいえる世界観が感じられることわざが多い。
だからこそ、彼らには
「ラマクンチョック(ラマの宝)」という言葉がある。
愛情を込めて良い意味で使われることも、
やや「世間を知らないねえ」という意味で使われることもあるが、
要するに、「楽天的で、ものごとを善い風に解釈するおめでたい人」
という意味。
大切に扱われ、苦しい経験をしたことのない、
或いは、全てのものごとを仏の導き、ありがたいことであると解釈する
ラマ(高僧)を掲げた言葉である。
多くのチベット人にとって
仏教は当たり前に、生活の一部となっているようで、
日本のように、
仏陀や仏教用語が
ことわざの中にも登場する。
フィジカルにおいても、メンタルにおいても、
クールなお国柄のチベット。
彼らのことわざを見聞きすることで、
自分も少し強くなるかなと感じている。
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【講師紹介】:直子デチェン
1970年千葉県出身
1999年初渡印
チベタン・ライブラリー講座履修
2003年〜2016年
ダラムサラ仏教論理大学聴講(全科目履修)
ブログ https://note.com/dechenblog
のんびりインド生活、旅日記、仏教話をつらつら記す
龍樹著『中論』・仏護著『ブッダパーリタ(仏護註)』・月称著『顕句論』・ツォンカパ著『正理の海』翻訳 https://www.dechen.jp/ で公開
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