学びながら伝える
学びながら伝える内容が、
実は最も新鮮で
伝わりやすい知識なのかもしれない。
先日先生と話していて、
重陽の日(9月9日)から
『レクシェ・ジュンワン(legs bshad ljun dbang)』という
チベット語基礎文法解説テキストの勉強会が始まるという話になった。
チベット人の子ども達が学校で暗記しながら習う
国語の教科書に載っているテキストである。
これが実は非常に使える文法テキストで
覚えておけば品詞の分類や意味、使い方が一目瞭然。
文章を書く時にとても役に立つ。
テキスト本はダラムサラでお古を頂いた
シェリク・パルカン(文部省印刷所)の版で、
端っこは破れているものの知恵の宝庫である。
リタイアされた先生は、
最近ご自身でYouTube動画をいろいろご覧になっているらしい。
文法の話になって、お勧め動画の紹介をしてくれた。
それがケルサン・エ・ラーという先生の動画で、
チベット文法の基礎の基礎テキスト『三十偈(スムチュ・パsum chu pa)』と
上記の『レクシェ・ジュンワン』を一緒に解説している
素晴らしい授業だという。
先生が黒板に書く文字も早くて美しい。
སུམ་ཅུ་པ། ༡ - YouTube
ということで、遅ればせながら
筆者もできるだけエ・ラーの授業を拝聴しながら、
以前学んだ内容をさらに向上させて
『レクシェ・ジュンワン』についてゆっくり説明していこうと思っている。
ありがたいのは、
不勉強な生徒に上質な教えを教えて下さる先生である。
「全部わかるか?」ときかれ、
「90~95%はわかりますが、早口の部分やポロっとおっしゃた説明の部分はわかりません。」と答えると、
「続けて聴いていれば慣れてわかるようになってくる。
繰り返して言うようにすれば、説明の仕方や言葉の使い方がわかってきて、
チベット語が上達する。」
とのこと。
長いことダラムサラから離れているのに、
今でも勉強の仕方を教えてくれる。
感謝しかない。
9月9日(土)曙橋のタシデレさんで午後6時から、
「使えるチベット語」という名で勉強会がある。
質疑応答や知識のシェアがあるものの、
一緒に学ぶ勉強会である。
誰かとチベット語で話したい人、
チベット語のテキストが何を言っているのか知りたい人への、
実際にチベット語を使うための勉強会である。
ご興味があれば、
一緒に勉強しましょう。
直子デチェン
1970年千葉県出身
1999年初渡印
チベタン・ライブラリー講座履修
2003年〜2016年
ダラムサラ仏教論理大学聴講(全科目履修)
ブログ https://note.com/dechenblog
のんびりインド生活、旅日記、仏教話をつらつら記す
龍樹著『中論』・仏護著『ブッダパーリタ(仏護註)』・月称著『顕句論』・ツォンカパ著『正理の海』翻訳
https://www.dechen.jp/ で公開