うごく
自転車で走っていると
上着を通して胸にあたる風が
冷たく感じる季節になった。
ようやく秋を実感している。
太陽が出ているのに空気が冷たい。
今日は、布団を二階のベランダに運んで干した後、
家の障子を一枚張り替えようと思い
古く乾いた障子の紙をバンバン破り、
サンに張り付いた部分をとろうと
細く裂いた布や新聞紙に水を含ませて、
障子のワクの上においてある。
身体を動かしていると、
嫌なことを忘れるものだ。
これは、五感に意識を向けているからでもある。
五感は考えなくてもそのまま対象が映る
非常に安定した知覚で、
それに向けられた思考も安定したものになるからだ。
身体を動かさずにいると
どうしても考えることが多くなる。
するとドンドン思い込みが固まって頑固な人になる。
頑固になる前に外に出て気晴らしをする方が
心にも身体にもよさそうだ。
自分を元気にしてくれる思考も、もちろんある。
喜び、希望、感謝、etc.
思考は人を幸せにも不幸せにもする。
ならば、思考を自分でコントロールできたらどんなに良いだろう。
調整するのはもちろん幸せ方向である。
幸せにもいろんな形があるけれど、
気持ち良い秋の一日、
自転車を走らせて風を感じることができるのも
幸せの一つ。
今日はこの幸せを感謝とともに積む。
今日の幸せになるツールは
動くこと。
今ここにいて、パソコンを見ながら
外の幼稚園からの子どもの声を聞きながら
そしてちょっと寒いくらいの肌感覚で文字をうっていること自体
とてもありがたいことなのだ。
でも・・・もう一枚着ようっと。
直子デチェン
1970年千葉県出身
1999年初渡印
チベタン・ライブラリー講座履修
2003年〜2016年
ダラムサラ仏教論理大学聴講(全科目履修)
ブログ https://note.com/dechenblog
のんびりしたインド生活、旅日記、仏教話をつらつら記す。
龍樹著『中論』・仏護著『ブッダパーリタ(仏護註)』・月称著『顕句論』・ツォンカパ著
『正理の海』翻訳
https://www.dechen.jp/ で公開
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