もうちょっとで言える
材料が全て揃っているのに、
小さな繋ぎだけが見つからなくて
もどかしい思いをしたことはないだろうか。
言葉を勉強し始めて、
ある程度、語彙がたまって来たけれど、
助詞や言い回しがイマイチ確信できていない時に感じる
言えそうで言えないモゾモゾした感じである。
腹をくくって、体当たりで言語を習得しようとする人には
無縁の話かもしれないが、
間違いが恥ずかしい、
文法に沿った言葉を発そうとする人は、
往々にしてしゃべり出す時期が遅れる傾向にある。
筆者もそうだった。
今は笑い話だけれど、
インドへ渡って最初の数年は
ほとんど日本語を話さず、
文字も読まなかったので、
日本語をかなり忘れた。
一方チベット語も
二年間は決まった言葉以外ほとんど話さず、
ただ黙々と文字を書き続ける日が続いた。
知ってる言葉はそこそこ溜まってきたが、
その使い方や、語順などを考え始めると頭がグルグルしてきて、
結局言わずに終わることが多かった。
そんな中、
相槌や訊き返しの言葉が非常にカッコよくきこえて、
「レバァ?(でしょう?)」とか
「マレバァ(じゃないでしょう)」とか、
音だけでもコピーしやすい言葉を口に出して、
何だか嬉しくなっていた。
文章の組み立てが少しずつ分かってくると、
そこに単語を当てはめることができるようになる。
助詞の使い方や、
言葉のニュアンスも何となく身についてきて、
その状況にあった場面に遭遇すると
内心嬉しく思いながら使っていたものだ。
「不幸中の幸い」みたいな場合ではあったのだけれど。
普段から言葉を心に留めておいて、
間違っても良いから
ここぞと言う時に使うことが、
中堅どころの最初のハードルである。
一回口に出してしまえば、
最初の緊張はなくなっていく。
あとは実践を重ねるだけである。
この、一歩踏み出せば思いを伝えられる段階にある方々に向けて
タシデレさんでチベット語の講座を組んで下さることになった。
伝えたいことがある。
言葉も知っている。
でも組み方が難しくて、口に出せない。
文章を沢山読んできた。
言葉も知っているし、辞書も引きながら頑張っている。
でも文章があまりにも長くて、切れ目や繋がりがはっきりしない。
今まで会話もやってきた。
でももう少し長く、深い意味を伝えたい。
そんな方々に最適な講座、
というより勉強会になるのではないかと思う。
その時その時で質問を受け、
答えられたら答え、
答えられなかったら次回への宿題になってしまう
ややサバイバルモードも入った勉強会だが、
今ここで聴きたいことを提示できる
実践型の勉強会。
参加者が現場で使えるように、
話せるように、
チベット語で質問して受け取れるように、
生きたチベット語が目指すところである。
8月18日(金)19時から。
ご興味のある方は
タシデレさんへご連絡頂ければ幸いです。
「使える!チベット語」
チベットレストラン・タシデレ
tibetrestaurant@tashidelek.jp
Tel: 03-6457-7255
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