Unityの苦悩 Unityとは長いこと分かり合えずにいた。 2018年にBlenderでの3Dモデリングを始めた自分にとって、UnityはBlenderでモデリングをしたあとにVRChatへ持っていく…
ヨツミフレームさんの新作が素晴らしかったので、自分なりに考えた設定と、ワールドの感想について書きました。 VRワールドでオールタイムベスト級の傑作だと思います…
『劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト』観ましたか???? 大傑作でしたね......。 ここ数年のアニメ映画で指折りの傑作だと思うし、デカい劇場のデカいで音響…
ツァイ・ミンリャン(蔡明亮)が2017年に制作したVR映画『蘭若寺の住人』をANB Tokyoで観てきた。 すごく楽しい体験だったので、メモ代りに感想を残しておこうと思う。…
カレーが好きで自分でもよく作るし、スパイスもかなりの種類を揃えているのだけど、そんな自分でも全く知らないスパイスがあった。 アサフェティダである。 なんで…
音楽に二つの極を想定することができる。 一方の極は、「いまここで」しか聞くことのできない必然性の音楽。文脈を共有する人たちによる、ローカルな音。教会の讃美歌…
※改稿して同人誌に載せたので、この記事だけ有料です。 よかったら同人誌もよろしくお願いします。→https://babeluo.booth.pm/items/2128380 少し先のことを考えると暗…
「だいしゅきホールド」の起源を巡る話、傍から見てるぶんにはめちゃくちゃ面白いんだけど、中心となった2人の心情にちょっとだけ寄り添うと、とても切なくて悲しい話だ…
面白いと思うものをたくさん経験して死にたいと思う。 自分が好きなものを、できるだけたくさん見たり、聞いたり、触れたりして、楽しい人生だったと思いながら死にた…
【登場人物紹介】 大梟(ダーシャオ/シャオ):九龍有限公司所属。営業やクレーム処理が担当。190cmを超える大柄な男性で、物腰柔らかな性格。 この道を歩んで行った人…
分けられないものがはっきりと見えてしまう気持ち悪さ 僕らは非常にはっきりとわからない世界を生きているのだけど、普段はそれに気づかない。だってわからないのは気持…
【登場人物紹介】 六鉄(リウティエ):九龍有限公司 董事室付。業務は経営企画(戦略策定及びマネジメント層への提言)と総務(いろいろと尻拭い)。 木风(ムーフォ…
VRで遊んでいると、何となくVRをもう一つの世界のように感じてしまう。 現実とは異なる空間を見てしまっているような気になる。 あるいは、「バーチャルで生きる…
Vket3に出店したのに、モデルを未だに販売できていないのだ。展示したモデルをいじろうしても、なんだか辛くなってきて、結局Blenderを閉じてしまう。 ぐちぐち言って…
注:VRCフォース「電脳九龍黒客幇」の公式設定ではなく、IF設定です。 ■「九龍東インド公司小史」 よく知られているように、現代を代表する大コングロマリット、九龍…
Unityの苦悩 Unityとは長いこと分かり合えずにいた。 2018年にBlenderでの3Dモデリングを始めた自分にとって、UnityはBlenderでモデリングをしたあとにVRChatへ持っていくためになぜか触らなければいけない謎のアプリケーションでしかなかった。 なぜ、こんなにもBlenderとUnityは操作感が違うのか。 Unityを触るたび、どう使えばいいのか全くわからずハゲそうになっていた。 しかし、VRChatで遊ぶにあたって、いつまでもUnityにアレ
ヨツミフレームさんの新作が素晴らしかったので、自分なりに考えた設定と、ワールドの感想について書きました。 VRワールドでオールタイムベスト級の傑作だと思います。 メチャクチャネタバレしているので、絶対にプレイした後で読んでください。 (2021/9/26 少し追記しました) まずは、(合っているかはわからないけど)設定の整理から。 舞台設定の整理 ・2021年 地球 我々がPROJECT_SFをプレイしている現在。メラディアン・ループの終端。 2141年の
『劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト』観ましたか???? 大傑作でしたね......。 ここ数年のアニメ映画で指折りの傑作だと思うし、デカい劇場のデカいで音響で観たい映画なので、まだ観てない人はぜひ観てください。 まだけっこうかかってる劇場あるみたいだし。 *** ここからネタバレあり感想と考察メモ。 自分は『劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト』を2回観た。 1回目は情報量の多さに圧倒されたけれど、2回目は少し落ち着いて観ることができたので、
ツァイ・ミンリャン(蔡明亮)が2017年に制作したVR映画『蘭若寺の住人』をANB Tokyoで観てきた。 すごく楽しい体験だったので、メモ代りに感想を残しておこうと思う。 ポスター上の方に「VIVE」の文字、HTC社が出資している。 ツァイ・ミンリャンは初見で、ほぼ予備知識なし。 ただ、台湾ニューシネマを代表する監督だとは聞いていたので、エドワード・ヤン(楊德昌)などと同様、商業主義を離れた芸術的な画面作りを重視する人なんだろうな、くらいなイメージだった。
カレーが好きで自分でもよく作るし、スパイスもかなりの種類を揃えているのだけど、そんな自分でも全く知らないスパイスがあった。 アサフェティダである。 なんでも、このスパイスはインドではよく使われているものの、とんでもなく臭いせいで日本ではあまり出回っていないらしい。 アサフェティダはその製法も異様で、木の根から出るラテックス状の樹脂を乾燥させて粉にするらしい。明らかに食べものの作り方ではない。そんな手間暇かけてできる粉がめちゃくちゃ臭いんだからたまったものではない。
音楽に二つの極を想定することができる。 一方の極は、「いまここで」しか聞くことのできない必然性の音楽。文脈を共有する人たちによる、ローカルな音。教会の讃美歌。即興で演奏する三線の音色。「聴くべき」音楽たち。 もう一方の極は、あまねく世界に広がる音の美しさ。文脈を共有しない人たちが、「いつでもどこでも」聴くことができる、グローバルな音楽。オムニプレゼントに地球を駆け巡る、「持ち運べる」音楽。美しいが、「聴くべき」必然性は全くない音楽たち。 Spotifyのこと
※改稿して同人誌に載せたので、この記事だけ有料です。 よかったら同人誌もよろしくお願いします。→https://babeluo.booth.pm/items/2128380 少し先のことを考えると暗い気持ちになっちゃうので、時間軸を少しずらしてみる試み 歴史には、驚くほど短期間のうちに人の考え方や価値観が大きく変えてしまうような大きなイベントがあって、今のウイルスの流行ももしかしたらそうなるかもしれないと思う。 なにしろ、たった数か月で、人と人が触れあうことの意味
「だいしゅきホールド」の起源を巡る話、傍から見てるぶんにはめちゃくちゃ面白いんだけど、中心となった2人の心情にちょっとだけ寄り添うと、とても切なくて悲しい話だった。こんな言葉だからこそ、なおさら切ない。 僕はそう思う。 たぶん、あのラノベ作家は本当に自分が発案者だと思い込んでいたんだろう。口にしなければ、ずっと思い込み続けていられたのに、承認欲求のせいで気づかないまま自分についた嘘に気づかされてしまったんだとしたらとても悲しい。記憶違いなんて誰だってある。10年も前
面白いと思うものをたくさん経験して死にたいと思う。 自分が好きなものを、できるだけたくさん見たり、聞いたり、触れたりして、楽しい人生だったと思いながら死にたい。 とにかく、「好きなもの」、「面白いもの」を目一杯やっていきたい。 けれども、こうした「好きだからやる」には限界がある。 一瞬の楽しい感情だけでは耐えられなくなることがある。 なぜなら、「好きだから」の背後には、圧倒的な虚しさが横たわっているから。 「好きなこと」をし続けていて、突然「こんなことに何
【登場人物紹介】 大梟(ダーシャオ/シャオ):九龍有限公司所属。営業やクレーム処理が担当。190cmを超える大柄な男性で、物腰柔らかな性格。 この道を歩んで行った人たちは、ねえ酒姫、 もうあの誇らしい地のふところに臥したよ。 酒をのんで、おれの言うことをききたまえ―― あの人たちの言ったことはただの風だよ。 オマル・ハイヤーム『ルバイヤート』 机の上に2つの電話機が並んでいる。 右側が白の電話機で、左が黒の電話機だ。 シャオが取るのは、いつも右側の電
分けられないものがはっきりと見えてしまう気持ち悪さ 僕らは非常にはっきりとわからない世界を生きているのだけど、普段はそれに気づかない。だってわからないのは気持ちがわるいから。 本当は何もわかっていないけれど、とりあえずわかっていると思い込める状況にはしておかないと生きてはいられない。「分かる」というのは、一つには分節化だろうが、人間の主観が入らない無分節の存在こそがホンモノかもしれない。けれど、分節されていないぐにょぐにょとした無秩序の存在は気持ちが悪すぎるので、そんなの
【登場人物紹介】 六鉄(リウティエ):九龍有限公司 董事室付。業務は経営企画(戦略策定及びマネジメント層への提言)と総務(いろいろと尻拭い)。 木风(ムーフォン):九龍有限公司所属。業務は総務及び営業。 棋譜は天帝に捧げる果実。一手たりとも腐っていてはならない。 竹本健治『入神』 「炮」に触れた瞬間、空気が薄くなり、身体の芯が静か
VRで遊んでいると、何となくVRをもう一つの世界のように感じてしまう。 現実とは異なる空間を見てしまっているような気になる。 あるいは、「バーチャルで生きる」といった理想を口にする。 現実とは非連続な世界がそこにあるように感じてしまう。 とは言え、現在のVR技術は、攻殻機動隊のようなフルダイブのVRとはかけ離れたものだから、実際にはヘッドマウントディスプレイに映し出されている映像を見ているだけにすぎない。 今の時点のVRは、よくできたディスプレイと、よくで
Vket3に出店したのに、モデルを未だに販売できていないのだ。展示したモデルをいじろうしても、なんだか辛くなってきて、結局Blenderを閉じてしまう。 ぐちぐち言ってないで手を動かせ、と言われたら全くもってその通りだし、「嘆くな創れお前のために」も間違いないんだけど、販売モデルを作ろうとすると手が止まってしまってどうしようもないので、モデリングしながら考えていることを少し書いてみようと思う。 モデリングが辛くなってくると、よく思い出す2人のアーティストの姿がある。
注:VRCフォース「電脳九龍黒客幇」の公式設定ではなく、IF設定です。 ■「九龍東インド公司小史」 よく知られているように、現代を代表する大コングロマリット、九龍有限公司の母体となった組織は16世紀末に成立した九龍東インド公司である。 九龍東インド公司(以下、九龍)は、多数の〈武装仙人〉からなる私設軍隊を組織し、マラッカ諸島からホルムズ海峡へ至るまでの広い範囲を武力によって実行支配することで、多くの植民地を築いた。 こうして、17世紀半ばには強大な権力を握った九龍で