ゾンビパニックとライフルおじさんを作りながら考えてたこと
こんにちは こんばんは
デバッグモンキーズのがんくつです。
先日、ゲームマーケット2020秋で当サークルが発売した
ゾンビパニックとライフルおじさん
というゲームでルールライティングを担当しておりました。
今回はこのゲームのシステムとその変遷についてを
メインに書ければと思います。
ゲームの内容ありきで書きますので、未プレイの方には少しわかりにくいかもしれませんがご容赦ください。
ゾンビパニックとライフルおじさん(以下ゾンパニ)は
新作の皮をかぶった旧作です。
デバッグモンキーズでは、過去2度にわたってこのゾンパニを売り出し、
今回は3度目です。
シンプルでエキサイティングなゲーム性
手前味噌ながらゾンパニは非常に面白いゲームになっているといえます。
極端な話、自分のデッキから適当に1枚出して回ってきたカードを適当に使うだけでも十二分に楽しめると思います。
しかし、自分のデッキの出し順や相手へのダメージの与え方、他プレイヤーの動向といったことを念頭に置いて遊んでみると、いくつもの不安定なファクターが重なり合って毎回違った楽しさが楽しめるエキサイティングなゲームになること間違いなしです。
ぜひとも短時間で遊べるゲームですので、一度でなく二度三度と遊んでみてください。
ところで、何が変わった?
今回変わったところはカードセットです。
第1版と第2版はライフルおじさんとゾンビと一般人という
3つの役職だけでした。
今回の出発地点はこの3つ以外のキャラを出そうというところでした。
いわゆる拡張版ですね。
新キャラを出すにあたって既存の3キャラでも面白いものでなくてはと
メンバーで遊んでみると、動きが定型化されていて確かに面白いけど
何か違うとなってしまったわけです。
この原因となっていたのが、一般人ののぞき見というカードでした。
(現在売られているものには入っていません。ある種レアカードかも)
このカード相手の役職を見れるというもので正体隠匿系では鬼のように強いカードでした。(人狼でいえば占い師のようなもの)
このカード一般人を引いたものなら一発目でだすのが定石になっていました。
残念ながらこののぞき見というカードは削除されました。
このカードがなくなってしまった理由はリスクなしの強さと
ゾンビプレイヤーのカウンタープレイのなさです。
相手の役職を見るだけなので特に自分に害もありませんし、ゾンパニには
役職によっての生存優先度もそこまでないので人間側で勝つ上では、特にリスクがありません。
逆にゾンビ側だと厄介なカードです。
自分に回ってきても、周りは皆敵なわけですから特に誰を見ても一緒です。
逆に自分が見られてしまった場合、なすすべもなく狙い撃ちされ殺されてしまいます。
見てきた相手が嘘をついていると返せるかもしれませんが、ゾンパニは死んだら役職がわかってしまうので、すぐに嘘だとばれてしまいます。ちょっとした延命にしかなりません。
まぁそんな感じの経緯で一般人からはユニークアビリティであったのぞき見は没収されて真の意味で一般人となりました。
新キャラ達
一般人が能力を奪われているころ並行して新キャラ達をどうだすかという議論になっていました。
これが非常に難しく、ゾンパニというゲームのカードの再分配とダメージの授受、役職の公開というシンプルなゲーム性があだとなっていました。
ここに新キャラを出すとなると、新しいアクションを増やすのが簡単です。
実際、オタクやカルトおばさんはベースにはないアクションをします。
しかしながら、新しいアクションはゲームを壊しかねません。
のぞき見がなくなった理由は、人間サイドに確実な有利をもたらす、動きを固定化してしまうようなアクションカードだったためです。
このように、ゲームの動きを固定化させてしまいかねないアクションや片方のサイドに明らかに有利になるアクションは入れないようにしました。
ダメージ系のカードも同様に制約があります。ゾンパニは相手のライフを一撃で大幅に削れるカードの役割としてライフル攻撃があります。このカードにはゾンパニの面白さのエッセンスであり、どんな相手でも一撃で感染体ゾンビもしくは抹殺することができるという唯一無二でなくてはならない効果です。これより強いダメージカードを出してしまうとライフルおじさんの存在意義がなくなってしまいます。そうやって生まれたのがパニックと人体改造というカードでした。(どちらもライフルと同じ2ダメージ分の働きですが、一撃で与えることはできません)
そんなゲームバランスの制約と世界観ともマッチで生まれたのが
今回の新キャラ達です。
どのキャラを入れても小さな変化ではありますが、違った側面や楽しみ方が生まれるでしょう。
このゲームってなにが面白いの?
ズバリ駆け引きと割り切りです。
彼を知り己を知れば百戦殆からず
有名な故事成語です。このゲームでは相手と自分の状況をうまく
コントロールして駆け引きを成立させれば、それなりに勝てます。
ただどんなにうまくやっても上がる勝率は2割ほどでしょうか。
ゾンパニは半分運ゲなので。
特に根拠もなく倒した相手がたまたまゾンビでした。
追い込んだけど攻撃カードが回ってこなかった。
そんなことは多々あります。
そういう時はバカかよと大声で笑ってください。
それがゾンパニが一番面白いと感じられる時かもしれません。
だからといって思考を放棄すればこのゲームの面白さはなくなり、
ただの坊主めくりと化すでしょう。
大事なのは割り切りです。
時折勝ちに直結するものすごく重要な選択が回ってきます。
その時に考え抜いて答えにたどり着いたとき、
このゲームは駆け引きでも楽しめるゲームであったと気づいていただけると思います。
陣営ごとの戦略と楽しみ方
さて、最後におまけとしてもうプレイした方向けに自分がデバッグをしながら考えた陣営ごとの戦略や面白い遊びを紹介します。
人間サイド
基本は味方を探しましょう。この人は信じれるという人を一人作るだけでも、ゲームを有利に進められます。(裏切られる場合もありますが)
とにかく感染体ゾンビは作らないことです。
やむなくなってしまった人は介錯してあげましょう。
このとき申し訳なさそうに謝りながら殺すとロールプレイできて楽しいです。
ゾンビプレイヤーは自分たちとは目的が違うので行動が少しおかしいはずです。とにかく怪しい動きをする人を探してください。
無理に2ダメージにしようとする人。感染体ゾンビを殺さない人。
回復しようとしない人。その他もろもろ。
最後は神に祈りましょう。祈りが強ければ多分勝てます。
ちなみに、人間サイドを裏切る感染体ゾンビプレイもあります。
後半のラウンド(特に最後から1つ前のラウンド)でゾンビがだれかわからないときは自分が感染体ゾンビになってラストラウンドはゾンビ陣営に加担することもできます。少し難しくはなりますが面白いのでお試しあれ
ゾンビサイド
息をひそめましょう。生きていればそれが勝ちになります。
無駄な攻撃や欲を出すと人間サイドに自分がゾンビだということが悟られてしまいます。ここぞというタイミングだけ攻撃性を出し、勝ちを狙います。
というのも、ゾンビ側は人間がお互いに殴り合っている分には実害がなく、静観しているだけでいいので、理由がなければ動かなくてもよいのです。
平場を良しとしましょう。
全員に平均的にダメージを与えていく流れになったときは、自分から流れを崩すのはあまりお勧めできません。誰かがしびれを切らしたら自分もそれに乗っかると疑いが少なくて済みます。
感染体ゾンビは見捨てましょう。
悲しいですが、自分が死ぬよりかはいくらかましです。序盤で自分が不利になりそうなら殺してしまいましょう。寧ろ信頼感が増し、有利に働くことでしょう。
終わりに
長々とお付き合いありがとうございます。
悪文だったとは思いますが、伝わればいいなと思います。
とにかく面白くなるよういろいろ考えて作りました
ゾンビパニックとライフルおじさん好評発売中です!
よろしくお願いいたします。
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