ゾンビパニックは突然に
2020年某月 カルフォルニア州。
あなたたちは先週まで悠々自適な生活を送っていた。
家族ととも笑顔で過ごし、友達と馬鹿な話をして笑い合う日々。
そんな平和な日常は、ある日、ぶち壊されてしまった。
あなたたちは学校・仕事の休憩時間に、
スマホのニュースでこんな記事を見つける。
「ゾンビウイルスにより、ニューヨーク壊滅」
ニュース記事とともに載っていた動画には、
まるでB級ホラー映画のような映像が映し出されていた。
ゾンビが人を襲い、殺していく。
そして、殺された人はゾンビになって、また人を襲い始める。
画面越しから聞こえる叫び声を聞きながら、
誰もが唖然としていた。
「ゾンビだ!ゾンビがでたぞーー!」
「まだ死にたくない!!」
「こんなところにいられるか!俺は出ていくぞ!」
世界は、混沌につつまれた。
~~~~~~~~~
ゾンビ発生のニュースから3日後、
街はパニック状態に陥っていた。
ゾンビウイルスの蔓延は人々が想像していたよりも早かった。
外に出れば、既に多くのゾンビたちが徘徊している。
あなたはこの3日間家にこもっていたが、
ついに食料が無くなってしまった。
あなたは隣人に助けを求めることにした。
外にゾンビがいないことを確認し、
速やかに隣人宅の前へ。
家のインターホンを押すが、反応はない。
ドアは開いている。
不穏な気配を感じ取ったあなたは、恐る恐る部屋の中を覗いた。
人はいない。
物は散らかっておらず、
以前ホームパーティーでお邪魔した時に見た光景のままだ。
「おーい、だれかいますか?」
声をかけても返事がない。
ガランとした家の中を見渡すと、冷蔵庫が見えた。
キッチンが近くにあるようだ。
もしかしたらそこに食料があるかもしれない。
そう思ったあなたは罪悪感を感じながらも冷蔵庫へ近づいた。
冷蔵庫の中身を開けた途端、異臭がした。
冷蔵庫の電源は入っておらず、肉や野菜は腐っていた。
あなたは急いで冷蔵庫から離れ、
あきらめて帰ろうと振り返った。
その時、
よく見知った近所のおばさんがあなたの背後に立っていた。
おばさんの顔色は青く、肉は腐敗し、完全にゾンビ化していた。
あなたは驚きのあまり、その場で地面に転げてしまった。
おばさんは奇声を発しながらあなたの腕を掴んだ。
逃げようとしたが、だめだ。距離が近すぎる。
あなたは絶望した。
終わった・・・
ズドン!
その瞬間、耳をつんざく破裂音が宙に響いた。
ゾンビおばさんの脳天には一発の弾丸が見事に命中しており、おばさんはドサッと仰向けに倒れた。
あなたが顔をあげると、ドアが開けっ放しの玄関に
一人の大柄の男が立っていた。
あごひげをたくわえ、テンガロンハットをかぶった渋い男だ。
ライフル銃を肩に担いでいる。
「おい、立てるか?」
その男はあなたに近づき、手を差し出した。
あなたは彼の手をとり、立ち上がる。
彼は言った。
「避難所を目指している。ついてくるなら車に乗りなさい。」
車のほうに歩いていく彼を、あなたは追いかけた。
~~~~~~~~~
ゾンビウイルス蔓延から一週間が経ち、
あなたたちは運よく生き延びていた。
ライフルおじさんと行動を共にし、
何人かの生存者と出会い、
立てこもりができそうなスーパーを見つけた。
ここであれば、食料や生活品がそろっているため、
しばらくの間は生活できるだろう。
今、6人の生存者が出入口を完全に封鎖したスーパーマーケットの中に集結している。
オタクのような風貌をした男、
こんなご時世なのに肌の露出の多い美女、
明らかに怪しげなオーラをまとった老婆、
白衣を着た謎の多い男、、
癖の強い、個性が豊かなメンバーが揃っているようだ。
今日は久しぶりの安息だ。
あなたは次第に眠りについた。
これから惨劇が起きるとは知らずに・・・
ゾンビパニックとライフルおじさん episode 0
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