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PERUSSIAN PRICES/PLAZA VEA
カンヌライオンズ PR部門 2019
・ファクト
ペルーが36年ぶりにW杯に出場した。会場はペルーの物価よりも3倍高いロシア。サッカーの熱狂的なファンは借金をしたり車を売ったり家を売ってまで応援しにいこうという人もでてきた。
・内容
ペルーのスーパーマーケットPLAZA VEAはロシアのスーパー3社と提携してペルー人は身分証を見せるだけで低価格で商品を手に入れることができる。
Peruvian(ペルー人)をもじってPE RUSSIAN(ロシア)にしているところがかわいい。
(INSIDER LATAM PERUSSIAN PRICESより)
・結果
6億500万インプレッション
メディア効果$2,500,000
98%のポジティブインプレッション
・ターゲット
ロシアにサッカーに応援に来たペルー人
・このキャンペーンで果たす役割、目的
一生に一度かもしれないW杯出場という一大イベントで沸き立つペルー人の熱量を応援、後押しすることでPLAZA VEAというブランドをロシアに来ているペルー人だけでなくペルーにいる人たちにも印象づけさせる。
・ターゲットインサイト
ロシアは物価が高くて買えない、、と思っていたらペルーの物価と同じ値段で買えるところがあるんだって!?PLAZA VEAがやっているらしい!!
・このキャンペーンのイメージ
応援、錯覚、安い
・メモ
◎営業すごくない?
純粋に思ったのがまずこれ。このキャンペーンはロシアの3つのスーパーと提携してやっているんだけど、違う国に対してこういうキャンペーンの合意をとれることがすごい。ペルー人価格とはいいつつも、1/3価格で売るっていう交渉でしょ。
これでよく合意ができたなあとも思ったんだけど、もともとの売り上げ(ロシア人が普段利用している分)にプラスしてW杯でペルー人が流入して買ってくれる分が上乗せすることができますよ~ペルー人にとってロシアの物価は3倍だからよほどのことじゃないと買わないけど、もしうちと提携を結んでくれたらペルー人価格になるからおたくのスーパーにペルー人数千人分の売り上げが上乗せされますよ~っていうやり方だったのかな。
といいつつも考えた人も凄腕だけど、これは営業力のたまものだと思う。
◎結局大きい広告代理店
調べてみたら代理店はFAHRENHEIT DDBだった。DDBワールドワイドの一つでオムニコムグループの一つらしい。海外ネットワークでこんなことできんのかぁ。さすがにツテゼロじゃきびしいもんなあ。コミュニケーションをウリにする広告はあらゆるところとコネクションがあった方が強い。今回のPR事例は掘ってみるとわかりやすかった。政府とか国のお付き合いでも、違う国の店舗のお付き合いでもなく代理店でそれぞれの国に根をはって現地の企業とコミュニケーションをとっているから国をまたいだPRができる。お強いですなあ。
参考文献