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コンフェスコ 20/n
ダフネ達が寝蔵へもどると寝蔵に入ってすぐのところにある姉の部屋から声がします。
ダフネは小麦の種を倉庫に置いて、コンフェスコとルナを二人の部屋まで送り届けると姉の部屋を覗いてみました。
長女のアリチェが久しぶりに寝蔵へ戻ってきていました。継母のソフィアと何かお話しているようです。
アリチェはケガをしたり、熱が出て苦しむはつかねずみのお世話をするお仕事をしています。
ケガの連絡があればすぐにお世話をしにいくので、あちこちの寝蔵へ伺います。そうしているとなかなか自分の寝蔵へは戻ってこれないのです。
アリチェもソフィアも少し困った顔をしています。
ダフネは部屋に入って、おかえりなさいとアリチェに声をかけました。
アリチェはダフネに駆け寄って抱きしめながら、笑顔で、ただいまダフネ、と言いました。
アリチェは少し寝蔵に戻ってきたけれど、すぐにまたお世話をしに出掛けなければならないことを二人に告げると部屋の外へ出ていきます。
ソフィアとダフネは寝蔵の入口まで一緒に行ってアリチェに、気をつけて、いってらっしゃいと声をかけました。
アリチェは振り返って笑顔で手を振り、行ってきますと言って出掛けていきました。
ソフィアはふっとため息をつくと、アリチェの後ろ姿を、姿が見えなくなるまで見守っていました。