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コンフェスコ 2/n 大きな木
コンフェスコには兄妹がいました。コンフェスコが知っている限りで11人の兄妹です。大きな木の下の小石になった二人は、兄のクリストフと姉のエレナです。
兄はごはんが食べられるようになったころ、身体がとても熱くなって何も食べられなくなり、ぐったりとうつ伏せになったまま動かなくなったと継母から聞きました。
姉は生まれてようやく水が飲めるようになったころ、たくさん雨が振ってきて、体の大きな家族はすぐに逃げられたのですが、姉はまだまだ動けなかったので雨でたまった水の中で動かなくなったと継母から聞きました。
二人はコンフェスコが生まれる前に姿が見えなくなったので、どんな顔だったかコンフェスコは知りません。
それでも、コンフェスコはクリストフが小麦の種を口いっぱいに頬張っていた様子、エレナが美味しそうに樹の実の汁をすこしずつ舐めていた様子を継母からいつも聞いていましたからコンフェスコは兄と姉の嬉しそうな顔を思い出すことができました。
すこしずつ、畑の道が見えて来ました。もう少しで、道のつながるところです。道のつながるところには、大きな葉っぱの木があります。
大きな葉っぱの木はいつもコンフェスコが遊びに来ているところです。