疲れた時に読むと沁みる……分かりやすくハッピーエンドなお話3選
読み終わると嫌な気持ちになるお話、伏線が張り巡らされたミステリ、近未来的な設定のSF、実際に起こらないファンタジーなど様々なジャンルがありますね。
今回は、小説を読むからには必ずハッピーエンドがいい!という方向けに書いていきます。
日々の生活やお仕事で余裕が少なくなってきた時、
悩みがある時、
気持ちが塞がりかけている時、
予定調和のような分かりやすくハッピーに終わる物語を読むとじんわりと心に効いてきます。
そんなお疲れ気味のメンタルにじんわりと響くハッピーエンドもの3作品を紹介します。
では行きましょう。
1冊目は
たそがれ大食堂
/坂井希久子(著) 双葉社
伝統あるマルヨシ百貨店に勤める美由起は、大食堂のマネージャーに就任した。
しかし、長年愛されていた大食堂は時代の変化とともに廃れ、存続の危機に直面していた。
その上、若社長が引き抜いてきた料理人の智子は、大食堂の味を片っ端から変えようとして……!?
古き良き大食堂の未来はいかに?
美味しい料理と懸命な奮闘が奇跡を起こす、お仕事グルメ小説!
百貨店の中の食堂が舞台です。
百貨店自体が最近はあまり見掛けなくなって、少しレトロな感じがしますね。
カバーイラストから受ける印象も古き良きレトロ感があります。
主人公の美由紀は、ある出来事をきっかけに移動を命じられます。
飲食の経験もないまま店長となり、大食堂にいる従業員たちとなんやかんやで一致団結するおはなしです。
分かりやすく魅力的なキャラクターと、次々改善されていくメニュー。
読みやすくて、美味しそうで、少し懐かしい響きも感じられる一冊です。
2冊目は
居酒屋ぼったくり
/秋川滝美(著) 星雲社
東京下町にひっそりとある、居酒屋「ぼったくり」。
名に似合わずお得なその店には、旨い酒と美味しい料理、そして今時珍しい義理人情がある――。
全国の銘酒情報、簡単なつまみの作り方も満載!
旨いものと人々のふれあいを描いた短編連作小説、待望の書籍化!
元々は小説投稿サイト「小説家になろう」にて連載されていたオンライン小説。
シリーズもので「居酒屋ぼったくり」は1~11巻まで、「居酒屋ぼったくり おかわり!」は1~3巻まで出ています。
コミカライズ、TVドラマ化もされています。
連作短編集のような形を取っており、毎回何かしら問題が起きたり悩みが出てきます。
それはお客さんのものだったり、美音本人のものだったり…
そのひとつひとつに居酒屋ぼったくりの関連者がこぞって情報を共有し合い、頭を悩ませ、解決していきます。
根っからの悪人の登場は少なく、居酒屋ぼったくりの常連は皆いい人ばかりです。
今では、なかなか見られない分厚い義理人情をたっぷり味わえます。
3冊目は
虹の岬の喫茶店
/森沢明夫(著) 幻冬舎
小さな岬の先端にある喫茶店。
そこには美味しいコーヒーと、お客さんの人生に寄り添う音楽を選曲してくれるおばあさんがいた。
彼女は一人で店を切り盛りしながら、時折海を眺め何かを待ち続けていた。
その店に引き寄せられるように集まる、心に傷を抱えた人々――彼らの人生は、その店との出逢いで、変化し始める。
疲れた心に寄り添う、癒し小説。
あらすじの通り、岬の喫茶店は美味しいコーヒーと音楽を提供しています。
人生に行き詰まった優しい強盗さん、青春真っ盛りな大学生くん、店主と同年代のリストラを機に転居する中年男性など…
心に何かしらの傷を抱えた人たちが訪れます。
喫茶店の店主の悦子さんが淹れるコーヒーと、自分用にセレクトしてくれた音楽をきっかけに、新たな一歩を踏み出す優しい物語です。
作中には悦子さんが選んだ曲名が出てくるので、音楽をYouTubeで検索してみてください。
お話に出てくるものと同じ音を聴きながら読めば、あなたもこの喫茶店にいるかのように没入感を味わえることでしょう。
以上、心に染みる分かりやすくハッピーなエンドになるお話を3作品紹介してきました。
いかがでしたか?
どれも読後感はスッキリ、ほんわかした気持ちになれる作品です。
気持ちに余裕のない時こそ、本を読むことでゆとりを取り戻せると感じます。
特に、読んだ本がハッピーエンドものなら癒される効果もあって最高ですよね。
今回紹介した本は、全てリンクから飛んで購入出来ますので
気になる一冊がありましたら覗いて見てください。