自称プロや、なんちゃって指導者にご用心!

レトリカ教採学院(教採塾)、学院長の川上です。

最近は、自分で自分のことを、「プロ講師」だの「面接のプロ」だのと語る、「自称プロ」が増えたように思います。


働く人全てに「プロ」のスピリッツを持て!というのは、理解はできます。

お金をもらっているのだから、できる範囲で「プロ」を真似て働け!というのも、理解できます。

 でも、

大した能力もない人が、自分で自分のことを「プロ」と自称するのは、本当にみっともないですね。

自分から「自分はプロだ」と宣伝することほど、愚かで、あさましいことはありません。


自称プロの連中というのは、

・他から認められないから自分で言っているに過ぎない。
・自己肯定感が乏しいわりに(乏しいからこそ)、承認欲求が強い。
・プロと言っておけば、売れると思っている(集客、金集めのため)。

のだろうと推察しますが、

結局、自称プロなる連中は、第一に、学位をもっていない人、学問をしていない人が圧倒的です。

出身大学にも自信がない。
せいぜい教師を数年程度。
大学院も修了していない。
学位もない。
論文も書いていない。
実績も何もない。

だからこそ、

指導の中身も、「〇〇をしたのは、誰か。」、「この指導方法を提唱したのは誰か。」、「この法律の第何条は何か。」というような、マッチング方式・穴埋め方式、暗記頼りの指導しかできません。

学問をしておらず、学位も取っていないからこそ、その手の指導しかできないのでしょう。

だから、提唱者の具体も、提唱した論理の具体も、提唱者が上梓した書籍の具体も、実際の判例も、読んでない・知りもしないのでしょう。

否、答えることすらできないでしょう。

それなのに、

問題を出して、教採の指導している風に見せているに過ぎない、いわば、「なんちゃって指導者」なのですよね。

本当に、そんな自称プロや、なんちゃって指導者と、公開討論会をしてみたいものです。

どれだけ浅はかで、どれだけ口ばかりなのか、化けの皮を剥いでみたいものですね。

そして、自称プロは、経年・経験で得た事由しか語れません。

例えば、よくあるのが、「これまで何千人も指導した!だから自分の指導はプロだ!」という事由です。

ずっと続けていれば、指導した人数が多くなるのは、当たり前です。

たくさんの人を指導したからと言って、プロになれるわけではありません。

学校の教師だって、例えば、20年も続けていれば、数百、数千になるのは、当然です。

学校の教師であっても、20年教育に携わっているからといって、イコール、プロの指導者というわけでもありません。

今の40~50代以上の教師の、はたしてどれだけが、ICTを活用できているでしょうか。

今の40~50代以上の教師の、はたしてどれだけが、若手も唸る、若手がマネしたいと思う、いい授業をしているでしょうか。
心の底から、「この人に、ついていきたい!」と思える先輩でしょうか。

中には、「学級崩壊を起こしてどうしようもない、でも、クビにすることもできない。だったらせめて、管理職にあげて、子供との関わりを断ち切ろう!」という理由で、管理職に上がっている人もいます。

指導改善研修になる教師の多くも、40代~50代が圧倒的です。

経験だけでは、プロにはなれないのです。

経年だけで積み重ねた事由を、さもすごいことのように宣伝するのも、自称プロの悪いところです。


ましてや、塾や予備校の自称プロは、無料で集客して、顧客化して、お金を取ってやろうという、さもしい根性をしています。

"pro bono publico" 「公共の善のために」ではありません。

「客集め」、「私利私欲」のために過ぎないのです。

もっとたちが悪いのは、

「これまで何人も合格させた!」
「合格率〇〇%!」

と喧伝している自称プロです。

もちろん、指導に関わった程度はあるでしょうが、結局、合格を勝ち取った最終的な要因は、受験者本人の努力の賜物です。

それを、あたかも、「(自称)プロの私のおかげ」として宣伝するのは、美しくないですね。

そういう自称プロに限って、不合格者の数は出さないのですよね。

特定の、宣伝になりそうな一部を「こんな人でも合格させた!」と喧伝しているに過ぎないのです。

都合のいいところだけ切り取って、自分の成果として、利用するのですよね。

「合格率〇〇%!」というのも、例えば、受講者の多くが、小学校志望者なら、当然上がるに決まっています。

学校数も多く、採用人数も多く、母集団が他の校種や教科と全く異なりますから、格段に合格しやすい校種です。

なので、

受験者の経歴も、バックグラウンドも、年齢も、校種も、教科も違うのに、一色単に、「うちの合格率は、〇〇%!」と喧伝したところで、何の意味も成しません。

このような、統計やデータで話ができない、自称プロやド素人の指導者は、結局、精神論や美学しか語れません。

そして、自称プロを名乗るわりに、話し方も、指導も技術も、うまくないんですよね。

だから、指導の際も、「凛とした姿勢」、「正しい努力」、「ノウハウ」、「テクニック」、「みんなで頑張ろう!」など、聞き心地がいいだけの、抽象的な表現でしか語れませんし、指導者本人が「えー」「あのー」というようなフィラーワード満載で語ります。

更に言えば、その「ノウハウ」や「テクニック」なるものの、模範回答や方向性が、

・全然、論理的ではない。
・文科省や中教審が述べている方向性と違う。
・法律に基づいていない。
・個人の主観・感情ばかり。
・エピソード話ばかり。
・「自分がこうした時は~」というような、自分の数少ない経験の中からしか述べられない。

という悲惨な状態なのです。

Xのポストを見ていても、YouTubeでの指導を聞いていても、聞いていて呆れるほど、正しくないのですよね。

「この指導をしたら、保護者怒鳴りこんでくるよ!」
「この指導をしたら、仮に裁判で訴えられたら、確実に負けるよ!」

というような回答ばかりで、うんざりします。


最後に。


私も、この業界にヘッドハンティングされて、8年以上経ちました。

素晴らしい受講生、現職教諭、教育委員会関係者とは、たくさん出会いました。


でも、心から尊敬できる指導者には、ほぼ、出会っていません。


みんな、教師を数年やった程度の、なんちゃって指導者や、自称プロばかりで、話をしていても、つまらないし、間違いだらけだし、自分の自慢話ばかりで、うんざりします。


教員採用試験を受験される方で、これから、塾や予備校に入ろうと考えていらっしゃる場合、この手の自称プロや、なんちゃって指導者に、ご注意くださいね!!!


ではまた!

レトリカ教採学院(教採塾)
学院長
川上貴裕

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