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いまとっても熱いマンガ『ぼっち・ざ・ろっく!』の魅力を伝えたい!

普段の生活の中で、辛いことや嫌なことで落ち込んだり、気分が乗らないときに少しでも気持ちを前向きにする“きっかけ”がほしいときはありませんか?

僕はマンガを読んでいると、「こんなふうに考えることができなかった!」ということや「こんな捉え方があるんだ!」と、自分を見つめ直す“きっかけ”になる言葉に出会うことがあります。

今回はマンガが好きすぎて、貯蔵量が70,000冊を越えながらも毎月新マンガを買い漁っている僕が、単行本発売時に思わず表紙買いしてしまった『ぼっち・ざ・ろっく!』より、僕自身の価値観や経験を通して心に刺さった言葉を厳選して紹介したいと思います!

本作は2025年1月現在、単行本は7巻発行&連載中、次にくるマンガ大賞2019コミックス部門:8位、2022年10月にアニメ化、2024年6月と8月に劇場総集編の前後編で映画化された作品です。


ぼっち・ざ・ろっく! 概要・感想

『ぼっち・ざ・ろっく!』は音楽と青春をテーマにした作品であり、主人公の後藤ひとり(通称ぼっちちゃん)の成長物語です。

彼女は極度の人見知りでコミュニケーションが苦手ながらも、ギターを愛してひたむきに努力を重ねる対照的な二面性が特徴的で、自分の好きなことを突き詰めた結果SNSで「ギターヒーロー」として人気を得て評価されている姿と、コミュニケーションに極度の難があり、リアルでは孤独でクラスメイトに話しかけることすらできない現実の姿のギャップがリアルで共感するのだと思います。

ぼっちちゃんの今に至る背景は、取り柄と言えるものが何もなかった中で、中1のときにテレビで観たバンドマンへのインタビュー番組がきっかけでバンドに憧れ、父親のギターを借りて没頭し、やがて動画投稿サイトにて「ギターヒーロー」の名で評判になるほどのギタリストになるも、重度の人見知りとコミュ障でバンド活動や文化祭ライブへの憧れは、音楽のパートナーどころか友だちすら作れないという現実のまま中学校を卒業していたことにありました。

そして高校生となってから1ヶ月経っても相変わらず友だち作りができなかった彼女は、クラスメイトから話しかけてもらえることを期待してギターを学校へ持って行くも失敗し、失意の帰宅途中に「結束バンド」というバンドに所属してギタリストを探していた伊地知虹夏に声をかけられたことから物語が動き出します。

作者のはまじあきさんも「現実社会とのギャップに悩む人々」を意識して描いたと語られていて、SNS時代における自己表現と現実の葛藤が描かれているので、若い世代だけでなく幅広い読者層に刺さるリアリティがより親しみやすさを生んでいるかもしれませんね。

また『ぼっち・ざ・ろっく』はギャグ要素が豊富な4コマ漫画なので、ぼっちちゃんの陰キャぶりや過剰なネガティブ発言、変顔などがユーモラスでコメディ色が強いですが、バンドメンバーである伊地知虹夏、山田リョウ、喜多郁代との出会いや交流を通じて次第に自分の居場所を見つけて少しずつ殻を破っていく成長の姿に勇気をもらえます。

物語が進むにつれ、文化祭でのライブや、音楽フェス、レーベルデビューなどに向けた数々の挑戦とその裏にあるバンド活動としてのギター演奏や曲作りの苦労、ライブの緊張感、音楽ライターやプロデューサーとの出会い、デビュー後の活動など、音楽界のリアルな側面も垣間見ることができ、彼女たちが直面する挑戦と挫折が読者を引き込み、感動を呼ぶストーリー展開がとても魅力的です。

ぼっちちゃんの内向的な性格と夢に向かって努力する姿、そして「自分と重なる」と思わせるリアルさと笑いあり、涙ありの青春音楽ストーリーが描かれた作品ですので、ぜひ興味のある方は読んでみて損はないと思います!

ぼっち・ざ・ろっく! 名言5選&共感ポイント

この記事は『ぼっち・ざ・ろっく!』©はまじあき /芳文社 の内容を引用しています。

現実が辛くても大丈夫!ネットには私に反応してくれる人がたくさんいるもん…。ネットの世界の人達は、私と同じで暗い人ばっかだし!

後藤 ひとり

現代社会におけるSNSやネットのコミュニティが持つ魅力と一緒に、少し危うさなんかも表されているように感じました…。

現実のリアルな人間関係に苦手意識がある人にとっても、ネットの世界は自分を肯定してくれる温かな場所であり、安心感を与えてくれるのではないかと思いますし、僕もこのnoteをはじめ、いろんなSNSやコミュニティで文字だけのつながりであったとしても、少しでも反応があったら嬉しく感じますし安心感が得られます。

一方で、このセリフの最後にある「暗い人ばっかだし!」という部分は、彼女が自分と同じ悩みを抱える人が多いく、リアルなつながりを築く困難さが滲み出ていて、ネットを安息の地としている人にとって、自分が孤独ではないと知ることが救いになる反面、現実とのギャップを埋める難しさがあるのだろうなと他人事に感じてしまった僕自身がいました。

それでも他人事ではなく、僕もこんなふうに思うことがあるかもしれないですし、こう感じている人も多いからこそ、この作品が共感されている理由なのかもなと考えさせられた言葉でした。

現実世界の人たちはだれも私なんか興味ないと思ってたけど、ずっと見てくれてる人がこんな近くにいた…。

後藤 ひとり

ひとりぼっちの孤独感の中で他者は自分に無関心だと決めつけてしまいたくなる気持ちに対して、「意外とそうではないのかも」と、他者との繋がりに対する新たな気づきをくれたように思います。

僕も孤独を強く感じて塞ぎ込んでいた時期もありましたが、実際に自分の視界に入らないところで見守ってくれていたり、気にかけてくれている人がいることを知るのはなかなか難しくも、そう気づけた瞬間に、孤独感が和らいで心が温かくなった感覚を今でも覚えています。

もしかしたら昔よりも「自分を認めてもらえない」と感じることが多くなっているように感じる現代で、「気にかけてくれる人は案外近くにいる」という普遍的な真実は気持ちを軽くしてくれたり、小さな一歩を踏み出す勇気をくれる力が込められている素敵な言葉だと思います。

現実は怖い。でもこれからとっても楽しいことが待ってそうな気がする。

後藤 ひとり

たしかに現実は怖いです…。でもその現実を「怖い」と認めながらも、前向きに未来を見据えられるようになれるってすごいことだと思います。

怖いことへの理由はさまざまあると思いますが、失敗したりトラウマになっていることって、そもそもそこに立ち向かった行動力や積極性が含まれていると思うんですよね。

僕を含め多くの人が日常生活の中で不安を感じていると思いますが、「不安の中にも希望ってあるんだよ」って不安と希望の共存を表しているようで、どんな状況でも前向きに歩み続けようと思わせてくれる言葉でした。

バンドをやってる理由…。一晩考えてみたけど最初は人気になって自分がちやほやされたいからだった…。今は…、自分だけの事じゃない。この4人で人気者になりたい…。バンドをしていたい。これが私の中で変わったこと!!

後藤 ひとり

仲間やチームでやることの意義や価値、喜びを感じらえる言葉ですよね。

僕は基本的に学生時代も社会人生活も、周囲に支えられつつも個人プレーが強かったこともあり、なかなかチームで何かを成し遂げたいとか、何か結果が出てもこの中で1番頑張ったので僕じゃないか?と周りを認められない気持ちを変えてくれた言葉でもありました。(気持ちは変わっても行動が変わったかはわかりませんが…。)

自己中心的な動機から「仲間との目標や絆」へと気持ちが変化していく過程は、もしかしたら多くの人が人生の中で経験することなのかもしれませんし、孤独を感じていた人が仲間と共に何かを成し遂げたいと願い、仲間を信じて自分の役割を見出していく姿を思い浮かばせてくれるこの言葉には勇気がもらえるのではないでしょうか。

心配してくれてる…?そうか…、初めから敵なんかいない。私、勝手に壁を作ってたんだ…。

後藤 ひとり

「敵なんかいない」という表現は「自分を傷つけるのは他者ではなく、自分の中にある壁だった」という捉え方ができるなぁと思いました。

自己反省のときに思いがちな思考って、自分はダメだとか、相手がダメだといった自責であろうと他責であろうと、どちらかを傷つける考えに至りやすいですが、この言葉は、「自分の思い込みに気づいて心を開くきっかけ」をくれるのではないかと思いました。

自分の心や考えが傷つける方向ではなく寄り添える方向になると、相手を信じてみようとか信頼の大切さに気づけるのかなと思いますし、他者との関係性を見直す方向性を切り替えるきっかけになることを改めて実感させてくれる言葉だと思います。

まとめ

いかがだったでしょうか。

『ぼっち・ざ・ろっく!』の魅力&自分を見つめ直すきっかけになりそうな言葉は伝わったでしょうか?

学校や会社、いろんな組織、団体などに所属していて、「落ち込んでいるとき、疲れているとき、悩んでいるとき、そして、少しでもあなたが夢に向かって突き進むとき、壁が現れたとき、壁を乗り越えるとき」に、物事の見え方が変わるヒントを見つけてもらえたら嬉しいです。

それでは今回はここまでです。

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最後まで読んでいただきありがとうございました。

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