★【続巻マンガ紹介】『夢なし先生の進路指導 2巻』が熱い!
マンガが好き過ぎて、マンガの貯蔵量が60,000冊を越えながらも、毎月新しいマンガを買い漁る僕が、前回1巻までの名言を紹介したマンガである『夢なし先生の進路指導』(©笠原真樹/小学館)の最新刊:2巻を紹介させていただきます。
夢なし先生の進路指導 2巻 感想
前巻の終わりは、夢はアイドルになりたいという男子高校生の夏野くんが描かれていましたが、今回はそのアイドルへの道について描かれましたね。
前回と同様にハッとさせられたり、エグい内容が多かったですが、やはりリアルでアイドルになる夢について考えさせられました。
夏野くんはTVで活躍するようなアイドルを目指しているも、大手の芸能事務所には受からず、小さな事務所を受けますが、その面接がまたリアル。本院の志望動機を聞いただけで即合格になり、地下アイドルとして活動していくことになります。
ライブのチラシを大量に配り、酷い言葉を投げかけられても続けられるのは、夢のための修業期間と捉えて頑張れる部分でもあり応援したくなる半面、先輩の稼ぎ方や事務所の方針はアイドルではなくファンを搾取する闇の深いビジネスでした。
そしてアイドルを目指す夏野くんだけでなく、夏野くんを支えるファンたちの女の子たちが落ちていく姿に、また何とも言えない感情が沸き起こりました。
自分を満たしてくれる存在をお金で繋ぎ止めないといけない世界…。
ツーショット写真1枚&1分の会話で1,000円のから始まり、物販や数か月で期限が切れるポイント制と特典、そしてファンだからこそ推しを1番にしたいという想いが、彼女たちを蝕んでいきます。
パパ活に始まり、風俗や時には窃盗などの犯罪もあり、普通のファンを「貧困」と呼んでしまうほど、本人的は身体を売ってまで推しを応援してる自分は誇らしいと思ってしまう姿がリアルで、地下アイドルにめり込んでいくファンの姿なのだろうかと思うとゾッとする場面もあります。
そして夏野くんのファン1号だった女の子が他のファンについて悪態を晒すようになり、出禁になるとともに夏野くんをヒモとして一緒に生活することになります。
「1年で地下アイドルを辞めて一緒になる」という約束を破り、他のファンと寝た写真がSNSにアップされたことで、彼女といざこざになり取っ組み合いの反動で夏野くんは包丁で腹を刺されてしまう場面でこの2巻は終わります。
作中で夏野くんのステージを見に来ていた高梨先生が、ファン1号出会った女の子に対して『夢には、犠牲が伴う。夢の犠牲は、本人以外にも及びます。私にはあなたが、その犠牲者に見えます。』と語ります。
僕は今まで、夢って自分や仲間とみるものだったり、仲間であってもどこか自分中心で何かを成し得たいとか成し得てきたとか思っていましたが、この言葉にハッとさせられました。
たしかに僕が巻き込んだ人の中で「何かしら犠牲になったと感じている人がいるんじゃないのか。」…と。
前巻もそうでしたが、いろんな意味で「なるほど!」と思わせてくれ、辛辣でありながらもリアルな現実を語ってくれる高梨先生の言葉が、痛々しい棘となって読者にグッと刺さるので、是非2巻(まだ1巻を読んだことのない方はまず1巻)を読んでみてもらいたいです。
夢なし先生の進路指導 2巻 名言一覧
いかがだったでしょうか?
次巻、夏野くんはどのような展開を迎えてアイドル編が終わるのか、期待が高まる一方です。ぜひ興味のある方は読んでみて損はないと作品だと思います!
それでは今回はここまでです。
最後まで読んでいただきありがとうございました!