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夢を応援したくなる物語『IDOL×IDOL STORY!』の魅力を伝えたい!
普段の生活の中で、辛いことや嫌なことで落ち込んだり、気分が乗らないときに少しでも気持ちを前向きにする“きっかけ”がほしいときはありませんか?
僕はマンガを読んでいると、「こんなふうに考えることができなかった!」ということや「こんな捉え方があるんだ!」と、自分を見つめ直す“きっかけ”になる言葉に出会うことがあります。
今回はマンガが好きすぎて、貯蔵量が70,000冊を越えながらも毎月新マンガを買い漁っている僕が、単行本発売時に思わず表紙買いしてしまった『IDOL×IDOL STORY!』より、僕自身の価値観や経験を通して心に刺さった言葉を厳選して紹介したいと思います!
本作は2025年2月現在、単行本は6巻発行&連載中、次にくるマンガ大賞2024:WEBマンガにノミネートされた作品です。
IDOL×IDOL STORY! 概要・感想
『IDOL×IDOL STORY!』は挫折を経験した元アイドルの女子大学生・渚美海(ミミ)と、現役アイドルでありながら新たな夢を追い求める女子高校生・七種依吹(イブキ)が、サバイバルオーディション「Super Star Ship!」に挑む、アイドルの夢に向かって挑戦する姿が描かれたアイドルサクセス・ストーリーです。
ミミは過去にインディーズアイドル「ステラ」のメンバーとして活動に励んでいましたが、売れないまま突然のグループ解散と共にアイドル活動を辞め、アイドルへのあこがれを捨て切れないことから「見る側」として人気アイドルの推し活動を趣味にして、アルバイトと学業に励む日々を送っていました。
そんなミミは推し活のアイドルグループ「シュガースマイル」のチェキ会でイブキと出会い、イブキもアイドル時代のミミに勇気をもらってアイドルになった当時からファンだったことから2人は意気投合し、ミミはイブキに背中を押されて世界的ソロシンガーの音星アリアが企画するサバイバルアイドルオーディション番組「Super Star Ship!」に挑戦することを決意し、2度目のアイドル人生を目指して再出発することになります。
この物語はミミの物語でもありますが、イブキもまたアイドルとしての成功を掴みながらも、さらなる高みを目指してオーディションに参加し、全国から集まった候補生たちと数々の試練を乗り越えながら、ライバルであり仲間でもある存在を通じて、候補生それぞれが葛藤を抱えながら成長していく2人の…、候補生みんなの物語でもあります。
動画での1次審査と歌唱力・ダンス演技の2次審査を通過したミミとイブキは、クルーズ船を舞台に共同生活を送りながらオーディションバトルに挑み、最終的な合格者は5人のみという過酷なルールのサバイバルオーディション3次審査に進出します。
そして3次審査一発目の課題は16名の候補生が自ら話し合いで順位を決めるという試練が課され、最下位は脱落の可能性があるかもしれないという不安な状況の中、ミミは自ら審査員役を名乗り出ます。
個人的にこの作品の最大の魅力は「ミミの圧倒的な人間的魅力」だと思っていて、ミミは「ポジティブシンキングの鬼」とも言える存在で周囲の人々を言葉の力で動かしていく姿と、ただの前向きキャラではない&意図的でもなく相手が「こう言ってほしい」と思う期待値を超える励ましの言葉をかけてくれることで彼女の言葉には説得力が生まれているところが素敵なんですよね。
この課題ではミミの圧倒的なポジティブさと洞察力が発揮されたことで候補生それぞれの個性が浮き彫りになっていきますし、みんな魅力的で誰が脱落してもおかしくない緊張感が続く2時間の話し合いで出した順位付けの結果は、白星組(上位組)と黒星組(下位)の部屋分けをするもので一緒に生活していくメンバーを決めるためのものでした。
そして上位と下位のグループの中でさらに4人×4チームに分かれ、一般客の前でパフォーマンスを披露する課題をサバイバル合宿の一次審査として2週間で練習することになりますが、候補生の中には深刻な問題を抱えた子たちが混じっていて、初めはそれほど思い入れのなかった登場人物(メンバー)たちも話が進むにつれて1人ひとりに感情移入ができますし、脱落をかけたオーディションでそれぞれのチームやメンバーが気になります。
4人×4チームの審査ラストでは、候補生たちがグングン成長する姿や16人の中から1人目の脱落者が出る心苦しさ、主催のアリアが脱落させた理由、メンバーとの別れを惜しみつつもすぐに始まるサバイバル合宿の二次審査と怒涛の展開が盛り上ります。
サバイバル合宿の二次審査「星取り戦テスト」では、白星組の8名と黒星組の7名に分かれ、全5回戦のバトルが繰り広げられ、勝ち星の多いチームが勝利となり敗北したチームの中から脱落者が出るという過酷なルールのもと、候補生たちは全力を尽くします。
メンバーそれぞれの背景や想いが明かされることで、姉妹関係による嫉妬や親子関係での軋轢、得手不得手パフォーマンス戦略などの「ただの競争」ではなく「夢をかけた熱い戦い」となっていて、互いに競い合いながらも成長していく姿に心打たれます。
またオーディションの舞台裏として、アイドルを支える会社の方針や業界で蠢く大人たちの思惑、時には不正が行われる現実などの芸能界のリアルな側面も描かれているところも魅力的で、単なる夢物語ではないリアリティが物語に深みを与えてくれています。
ミミやイブキをはじめとする候補生たちの理想と現実の狭間で悩みながらも自分の信じる道を突き進んでいく姿やアイドルとしての華やかさだけでなく、厳しい競争と努力、成長の過程をリアルに描かれている「夢を追いかけるすべての人に響く」物語ですので、ぜひ興味のある方は読んでみて損はないと思います!
IDOL×IDOL STORY! 名言10選&共感ポイント
この記事は『IDOL×IDOL STORY!』©得能正太郎/芳文社 の内容を引用しています。
そうは言っても私達が目指すこの道は、とてつもなく険しいにちがいない。だけどまずは一歩前へ踏み出せた。それだけでこんなにも胸が高鳴るんだ。今の私達ならきっと、なんだってできる…!
夢に向かう強い意志や夢を実現させることへの高揚感が詰まってますよね。
「一歩踏み出すだけで胸が高鳴る」って表現は、まさに新たな挑戦を始めた瞬間の感覚そのものだと思いますし、第一歩を踏み出すことが最も難しいと知っていても前進することに喜びを感じている様子が伝わってきます。
僕も新しいことを始めるときに不安よりも期待が勝る瞬間があって、その気持ちを大事にしながら夢に向かう姿勢を持ち続けたいと改めて感じさせてくれた言葉です。
私が憧れてるアイドルはいつも一生懸命で、精一杯背伸びしようとして、つらくても笑顔を忘れない。そんな今を生きてるアイドルが好きなんだ!
アイドル観というかアイドルを目指すミミ自身の生き方が表れているように感じますね。
個人的にアイドルを推すといった推し活をしたことはないのですが、推しというか魅力的な人って「完璧さ」ではなく、「努力し続ける姿勢」にあると思うんですよね。(人は努力して成長するからこそ輝くというか…。)
「つらくても笑顔を忘れない」という部分も、ミミ自身が「そうありたい」と願っているのだろうと思いますし、願っているからからこそ意識され、その積み重ねが自分の夢を叶えてくれるんだろうなと思わせてくれる言葉ですね。
人の心を動かすのが私達の仕事だと思う。だから見てる人に届けないと意味がない。私はそれも考慮して順位をつけるべきだと思う。
ただ技術を競うのではなく、人に響くパフォーマンスをすることがアイドルの本質なんだと思わせてくれる言葉ですよね。
僕の何かを表現する仕事をするときに自己満足で終わらず、どうすれば相手の心に届くのかを考えるように意識していますが、評価は単純に「点数」ではなく、「どれだけ人を動かせたか」で決まるんじゃないかと感じさせてくれますね。
楽しみながら歌えれば一番なんだけど、こんな優劣をつける場所にいたらなおさら、自分と比べて嫉妬心とか暗い気持ちが湧いてくるのは当たり前だよ。だからあんまり自分を追い詰め過ぎないで?
他者と比較して嫉妬や焦りを感じるのは当然なことだと受け入れたうえで、自分を追い詰めすぎないようにすることが大事だというメッセージに共感させられました。
誰かと比較してしまい落ち込むこともありますが、比べること自体が悪なのではなく、その感情とどう向き合うかが重要なのだと気づかされる言葉だと思います。
人生を懸けてみたいオーディションを見つけたんです。そこでデビューしてやるって。じゃないときっと後悔する。いつか自分を見つめ返した時に胸を張れるような選択をしていたいんです。
自分の人生を振り返ったときに「後悔のない選択をしたい」という気持ちは、誰しも持っているのではないでしょうか?
大きな決断も小さな決断も、未来の自分が胸を張れることを想像して決断したいなって思わせてくれる、「後悔しない選択」をすることへの勇気をくれる言葉だと思いました。
楽しい思い出も沢山ある。でも今のままじゃない自分に納得できない。これは私が新しい一歩を踏み出すための過去との決別。
過去にしがみつくのではなく、新しい自分になるために踏み出すという決意が伝わってくる言葉ですよね。
僕もどれだけ楽しい思い出があっても、それが今の自分を縛るものであるならば、そこから離れる決断をしなければならないときがあると思います。
過去の経験や環境にとわれそうになったとき、それを乗り越えて新しい自分を目指す気持ちにさせてくれる言葉だと思います。
未熟なのはいい、技術は私達が教えるから。でも成長してないどころか、魅力が落ちている子を評価することはできない。
指導者として「厳しさの中に真の成長への期待がある」のだという想いが込められているように感じます。
未熟であることは問題ではなく努力次第で伸びる可能性があるからこそ、そこに価値を見出せる…。
単に技術の向上を求めているのではなく、その人自身がどれだけ「自分を磨く意識」を持てるかが大切であることを教えてくれる言葉ですね。
不公平ですよ。デビューすれば社会に出れば不公平なことは日常的に起きます。そんな時に彼女達がどう乗り越えていくのか。それも重要な判断要素です。
他責ではなく自責として、「不公平な状況でも戦えるかどうか」を見極めることが大事というメッセージなんだと思いました。
社会には理不尽なことが多く、努力が必ずしも報われるわけではないかもしれませんが、それをどう乗り越えるかが成功する人とそうでない人の分かれ目なのかもしれません。
僕も自分の努力が正当に評価されないと感じることがありますが、それを嘆くよりも「その中でどう動くべきか」を考えた方が建設的ですし、この言葉を胸に不公平な状況にも負けずに進んでいきたいと思わせてくれた言葉でした。
きっかけはどうでもいいんです。主体を自分に持って欲しいんです。人に言われたからではなく、自分が一番やりたいからという気持ちで物事に取り組んで欲しい。でないとどんどん心がすり減って、余裕もなくなって、本当に自分のことしか考えられなくなってしまいます。
僕も最初の動機が何であっても、最終的に「自分の意志で続けるかどうか」が重要だと思いました。
誰かに言われて動くことは簡単ですが、本当の意味での継続って結構難しいですし、心がすり減ると視野が狭くなって、余裕がなくなっていって自分本位になるって悪循環に陥りやすいので、とっても共感できる言葉でした。
「やらされる」のではなく、「自分がどうしたいのか」を常に意識していきたいですね。
誰だって最初は胸が熱くなるものです。そして誰もがいつか冷めてしまう。期待していた結果に至らなかったり、同じことの繰り返しだと感じ辞めてしまう。でもね、本当に面白いのは冷めてからです。
とても重みがあって深い意味がある言葉だと思います。
何かを始めたばかりの頃って純粋な情熱がありますが、その情熱は時間とともに落ち着きいていきますし、時には冷めてしまうこともあると思うんですよね。
そこで重要なのは「そこで終わるか」、それとも「冷めたあとに何ができるか」を考えられるかであり、情熱が消えた後に続けることこそが本当の成長につながることを示唆している言葉のように感じますね。
自分にスポットライトが当たることしか考えていない者が多い世の中で、あなたは真っ当に生きようとする人を支えるために多くの時間を費やしてきた。簡単にできることじゃない。たとえ目立たなくてもあなたは人として一番大事なことを積み重ねてきた。そんな人間が魅力的でないわけがないんです。
目立たなくても、結果が出ていなくても、日々努力してきたことを認めてもらえた嬉しさが感じられる言葉だと思いました。
仕事や学業でも成功や注目を集めることが重視されがちですが、陰ながら積み重ねてきた努力してきたことを見ていてくれたんだと思えると、涙が出そうになります…。
普段から褒められる文化や習慣がない環境にいると、こういう言葉がものすごく心に刺さるなぁと感じました。
まとめ
いかがだったでしょうか。
『IDOL×IDOL STORY!』の魅力&自分を見つめ直すきっかけになりそうな言葉は伝わったでしょうか?
学校や会社、いろんな組織、団体などに所属していて、「落ち込んでいるとき、疲れているとき、悩んでいるとき、そして、少しでもあなたが夢に向かって突き進むとき、壁が現れたとき、壁を乗り越えるとき」に、物事の見え方が変わるヒントを見つけてもらえたら嬉しいです。
それでは今回はここまでです。
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最後まで読んでいただきありがとうございました。