「向こうに陸があるらしいよ」
わたしは必死に逃げていた。
あらゆる手段を使っても、もののけ姫に出てくる祟り神のようなものが、どんどん追っかけてきて近づいてくる。
もう陸地の先はなく、とうとう崖まで逃げてきてしまった。
どうしよう。このままではいずれにせよ死んでしまう…
そこに、白い服を着た人が数人いて、こう言うのでした。
この海の向こうには、陸地が広がっているらしいよ。そこに行けば助かるかもしれない。
ほら、そこに小舟があるだろ?それに乗って進めばいいんだよ。
そこにはたしかに小舟があった。
視線を遠くにやると、先にその小舟に乗って出発していた人たちが見えた。
頑張ってこいで、少しずつ前に進んでいる人、漕いでいるのに潮の流れが強くてなかなか前に進まなくて困っている人、
中には、船の底に穴があいて沈もうとしている人も見えた。
到着するまでの時間や距離は、私たちにもわからない。途中で嵐に遭うかもしれない。
でも、向こうにたどり着いて生きている人がいる事実を私たちは知っていますよ。確率は低いですけど。
白い服を着た人たちは口を揃えてそう言うのでした。
もうここまで来たら、小舟に乗って向こう側の陸にたどり着くと信じて行くしかない。助かるか助からないかもわからないけど、これしか方法がないんだ…。
わたし、舟にのります!頑張って生き延びます。
そう、白い服を着た人に伝えると、 ポロっとこんなことを言い出すのでした。
あ、そこに飛行機もあるけど、それに乗ると、速いから到着するのも早くなるはずだよ。
でもねー、あれに乗るのは、億単位でお金がかかるんだよね。。どうする?
そんなこと言われても、いきなり何億ものお金は準備できない。
わたしは小舟で行くことを選んだ。
小舟に乗れば、あとは前を向いて進むのみ。
生きる希望を捨てず頑張って前に進んでいこう。
今は、天候不良で思うように前に進まない日もあるけれど、わたしは諦めずに前を向いています。
---------------------
最近、なんか渡航移植とか寄付についてワーワー騒がれてるけど、
何がまず大切かって考えたら、批判している人も賛成している人も日本の移植医療の現状を知ることがすごく大事だと思う。
イメージしやすいように、物語風に書いてみました!理解の一助になればな〜と思います( ^ω^ )
いつも応援ありがとうございます! いただいたサポートは、これからも前向きに生きていく原動力にさせていただきます!