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「おしゃれとケア」からの学び

寒さが厳しくなり、保育所へのお迎えもなかなか辛くなってきました。そんな中、薄着の子どもを見ていると心配になります。
寒くないの?と尋ねると、寒くない!の一点張りでしたが、最近は『かっこいいから!』と言うようになりました。
「オシャレは我慢」とピーコさんが言っていたのを知っているのかと疑問にも思いましたが、今日は、おしゃれとケアにまつわる話です。


母の身体的な介護を今よりもっと取り組んでいたころ、異性介助が故に理解できなかったことや、苦手意識の高いことがいくつかありました。そのひとつは、

化粧

今でこそ男性でもスキンケアや身だしなみの一環で化粧をされる方もいますが、私にはそのように経験はありません。

しかし、母は自身の手が動かなくなっても、病院へ行く時も、ファンデーションをつけたり、アイラインや口紅を引くのにこだわりがありました。

正直なところ、病院行くぐらいノーメイクでもいいんではないのか?と思っていました。もともとオシャレに無頓着な私。そもそも美的感覚も微妙です。(学生時代は美術の点数も散々)
それでも母から簡単でいいから、化粧をして欲しいと言われ困っていました。

なんでこんなにこだわるの?と思っていましたが、やはり心豊かに過ごすためだったのかなと思います。
化粧をする、おしゃれをする、身なりを整えるのは、ケアされる側にとって社会とつながるための大事な準備なのかもしれません。

一方で私は、どうしても上手にならないので、化粧は他の家族やヘルパーさんにお願いしていました。
男性ケアラーあるあるですが、普段自分がしてきていないこと、今回なら化粧ですが家事全般に対して戸惑いを感じ、SOSが出せない人が多いかと思います。
誰かを頼るのは、なかなか難しいですが、恥ずかしいことではありません。ケアする側も、サポーターとつながっていってもいいんですよ。

誰もが介護にかかわるのは避けられない時代です。「おしゃれとケア」からの気づきが誰かの役に立てばいいなと思います。


【お知らせ】
毎年2月2日は「ダブルケアの日」、そして2月2日から28日は「ダブルケア月間」です。
ダブルケア兵庫では、2025年はダブルケアという言葉を広めることで、ケアラーやケアラーを支える支援者をみえる化していく活動に取り組みます。応援いただけると嬉しいです。