裸で泳ぐ 伊藤詩織 性被害の告発から怒涛の日々の中で一人の女性として思ったこと
伊藤詩織さんは、山口敬之元TBSワシントン支局長から受けた性被害を2017年に告発した。
山口敬之が、安倍晋三総理大臣の番記者で密接な関係があることから、詩織さんに対する安倍晋三総理支持派による誹謗中傷が殺害予告のレベルまで達して、イギリスに移住した。
山口敬之に対する訴訟、はすみとしこに対する訴訟、杉田水脈に対する訴訟に勝訴した。
このエッセイ集は、一人の女性として怒涛の日々の中で思ったことを書き綴ったエッセイ集。
突然、心の奥底で解除された感情。
繊細でしなやかな友情。
家族との時間。
生まれていったつながり……日本の#MeTooを切りひらいた伊藤詩織が、「ただの自分」の声を見つけるまで。
あの日二五歳だった私はいま、三三歳になった――。
事件、そして声をあげて、「それから」の日々を綴った伊藤詩織の待望のエッセイ集。
高校で交換留学プログラムを受けていた頃からイメージは変化しているが安心して落ち着けるホームを探していたが、誹謗中傷に晒されている頃には海が近い場所と東京の2拠点生活に憧れたりしたが他の方法を模索中であること。
多動で集中力が欠けるADHD傾向があったり、性被害のトラウマから事件があったホテルの部屋の間取りに似たような部屋などをきっかけにフラッシュバックして体が冷たくなって動かないなどの症状が出たり、自殺願望が出るなどの影響が出ながらも、シェラレオネなどの最前線を取材する苦労と苦悩。
2017年に性被害の告発してから、日本で誹謗中傷にさらされた詩織さんがイギリスで安心出来る避難場所を提供してくれた田中明美さんや性被害の告発する励ましを与えてくれた旧日本軍の慰安婦だった韓国のハルモニやBBCで「日本の秘められた恥」を一緒に製作したハナや長年の親友で詩織さんの支援団体のメインスタッフのあさみなどの女性たちと詩織さんとのシスターフッド。
台湾でフェミニストと取材交流する中で、自分と素直に向き合うことが出来た貴重な経験。
性被害の後で何度も死にたいと思った時に、心の支えになったある絵本の詩。
シェラレオネなどの最前線で取材した時の苦労話。
ネットの詩織さんに対する誹謗中傷を鵜呑みにして、詩織さんが性被害を偽り告発したと決めつけ詩織さんを問い詰めた日本人男性の彼氏との別れは、ネットでの誹謗中傷が一番身近にいる人との関係すら壊す誹謗中傷の恐ろしさがよく分かる読んでいて辛かったエピソード。
怒涛の日々の中で、伊藤詩織さんが一人の女性として思ったことを素直に綴ったエッセイ集。