「大丈夫だよ」に込められた本当の意味とは?

僕がステージ4の大腸がんと診断されてから数日後
家のベッドで妻と横になっていると、彼女が言った。
「大丈夫だよ、あきちゃん、5年がんばろ!」

あれから、5年。

you’re getting better day by day.
「あなたは日に日に良くなっている」と願いを込め

自分を励ますため、健康を大切に思う全ての人のために
少しでも誰かの気づきになればとDAY BY DAYを起業した。

僕が諦めず、今まで生きられて、人生を楽しめるようになったのは、
間違いなく、いつも彼女や家族、友人が僕を支えていてくれたからだった。

決してひとりでは生きることはできなかっただろう。
優しく素敵な人たちの多さに、病気の影に隠れる暇もなかった。

東京でたくさんの友人に、生きてて良かったと
余命30ヶ月をクリアして祝ってもらって
すごく嬉しかった特別な夜もあった。

「健康のために生きているんじゃない」と気づき、
フッと肩の荷が軽くなるのを感じた目覚めのいい朝もあった。

5年生存率30%を60%、90%に伸ばす方法があるならと
生き方を見直して、信じて続けてきたから僕は、生きている。

今思うことは、癌になって最悪だと思ったあの日は、
5年経って振り返ると最高の日を踏み出すための一歩で、
新しい生き方の始まりだったということ。

そして、この闘病生活の中で息子の誕生と、
人生のはじまりに立ち会えたことは
僕が生きるに十分すぎる力と勇気を与えてくれたということ。

癌になっても生きる道がある。
僕はそれだけ学べただけでも十分だ。

「大丈夫だよ、あきちゃん」と彼女が言ったとき、それは
病気が治るという意味ではなく、
これからもっと楽しい人生が待っているよ!という
明るい未来のメッセージだったのかもしれない。

どんなに悲しみに暮れ、眠れない夜が続くときにも
「大丈夫だよ」と声に出して、前を向いて乗り越えてきた5年間。

今、僕は、息子と一緒に生きている。

ありがとう。


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