味方を見つける
いつの日からか、雨が好きになりました。
昔から雨の香りに敏感で、嗅ぐと必ず少し億劫な気持ちになるのが常でした。
でも今は、あの香りがとても好きです。
決してスッキリとするものではないけれど、雨の時にしか感じられないあの密度の濃ゆい地球の香りは、妙に私の心を落ち着かせます。
おそらく私は、
・自分の暗くて黒い部分と対峙することが増えたこと
・黒い部分の自分を受け入れ、愛せるようになったこと
この2点が、私が雨を受け入れられるようになった理由だと考えています。
晴れの日は気持ちが高揚し、やる気も溢れてくる。その分雨の日は、低気圧からくる頭痛も相まって本当に億劫でした。
しかし、湿っぽいあの香りや肌にまとわりつく湿気たあの独特の空気は、私の鬱々しい部分と一緒だと気がついたのです。
そんなことに気がついたとき、この世界での絶対的な味方が現れたように感じました。
時に私は雨であり、雨もまた私なんだ。
雨は明けるし、うつも明ける。
だから、落ち着いて、下を向ける。
落ち着いて、晴れる心を待つことができる。
そう思ったのです。
じっとりした時間は、雲間を抜けた時、より輝く。
どんな天気も愛していきたい。
どんな自分も愛していきたい。