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中国経典故事絵本翻訳(2)【大闹天宫】

子どもの頃、堺正章さんが孫悟空役で出演していたドラマ「西遊記」。
あの世界観や衣装が大好きで、夢中になって観ていました。
今でも古代中国のお話や衣装は大好きですねぇ…静かにワクワクする感じ。
「西遊記」は岩の牢獄に閉じ込められた孫悟空を三蔵法師(正しくはまだ三蔵法師じゃないとかそのへんはおいといて)に助けられるところから始まってた気がするんですが、このお話はサル界や天界で好き放題やってた頃の孫悟空のお話です。初めて読みました。楽しい。なんで岩の牢獄に閉じ込められていたのかも判明しました。

さて、Google先生とweblio先生のお力を借りて、中文→日本語の翻訳第二弾です。今回からは、せっかく?なので翻訳途中で飛び出るトンチキなワードたちも紹介していければと思っております。
(ホントはやめてほしいんだけど面白いから笑っちゃう)

大闹天宫

「大闹天宫」孫悟空、天宮で大暴れ、的な感じでしょうか。


玉皇大帝见孙悟空整天无所事事,就命令他去管理王母娘娘的蟠桃园。

玉皇大帝は孫悟空が1日中何もせずにブラブラしているのを見兼ねて、西王母の蟠桃(ばんとう)園を管理するように彼に命じました。

孙悟空最喜欢吃桃子了,每天都会偷吃园里的蟠桃。

ところが孫悟空の大好物は桃。蟠桃(ばんとう)園から桃を盗んでは、毎日食べ放題です。

王母娘娘召开蟠桃盛会,命七仙女采摘蟠桃,结果仙女们只摘到了一些很小的蟠桃。

女王の母桃のイベントを開催し、7人の妖精に桃を選ぶように命じましたが、
・王母娘娘→女王の母(正しくは西王母だけど固有名詞は仕方ないか)
・蟠桃盛会→桃のイベント(気持ちはわかるけどちょっとそれじゃない)
・七仙女→7人の妖精(急に羽根生えてサイズ小さくなった感すごい)

Google先生のちょっとツボる翻訳

西王母は盛大な桃の饗宴を開くことにし、7人の女仙に桃を摘んでくるように命じました。でも孫悟空が毎日毎日、好き勝手に食べ続けていたせいで、桃はほんのわずかしか残っていません。しかも、とても小さなものばかり。

孙悟空得知自己没被邀请参加盛会,非常生气,就抢先来到瑶池吃光了佳肴,喝光了美酒。

Sun Wukongは、彼がイベントに招待されていないことを知ったとき、非常に怒っていたので、最初に八尾地に来て、珍味を食べ、ワインを飲みました。
・孙悟空→Sun Wukong(急にピンインぶっこんでくる)
・瑶池(西王母が住んでいる場所)→八尾地(急に発音に寄せた当て字)
・佳肴→珍味(呑兵衛のつまみ感すごい)
・美酒→ワイン(突如ブルゴーニュ地方あたりに瞬間移動)

Google先生のちょっとツボる翻訳


孫悟空は、自分が桃の饗宴に招待されていないことを知って、とても怒っていました。そこで腹いせに一足早く瑶池(ようち)に来て、ごちそうを平らげ、美味しいお酒も飲み干してしまったのです。

喝醉的孙悟空又来到太上老君的炼丹房,吃光了太上老君的仙丹。

酔っ払ったSunWukongは再び太上老君の錬金術室にやって来て、太上老君のエリクサーを食べました。
・炼丹房→錬金術室(錬金ではなく練丹なの話変わっちゃう)
・仙丹→エリクサー(急にファイナルファンタジー感)

Google先生のちょっとツボる翻訳

酔っぱらった孫悟空は、次に太上老君の練丹房にやってきました。そして不老不死の秘薬を全部食べてしまいました。

闯了大祸的孙悟空逃回花果山。不久,玉帝派天兵天将来捉拿他。

天兵天将→ヘブンリーソルジャー
かっこいい。天空の戦士。ゲームのシナリオに出てきそうだからやめて。

Google先生のちょっとツボる翻訳

散々大暴れした後、孫悟空は花果山に帰っていきました。しかしすぐに玉皇大帝が送り込んだ神兵神将たちが孫悟空を捕えにやってきました。

孙悟空拔下一把毫毛,变出无数个自己,打败了天兵天将。

孫悟空は一握りの毛をむしりとると、数えきれないほどの数の自分の分身に変え、神兵神将たちを打ち負かしました。

太上老君扔出金刚琢,把孙悟空砸得摔了个跟头。

太上老君はKongKongZhuoを投げ、SunWukong地面に打ち砕きました。
・太上老君の強さはなんとなく伝わってきますが、ちょっと何を言ってるかわかりません。

Google先生のちょっとツボる翻訳

しかし、太上老君が孫悟空めがけて投げつけた金剛琢(こんごうたく)が孫悟空の頭にクリティカルヒット。孫悟空はそのまま地面へと真っ逆さまに落下してしまいました。

天兵天将趁机将孙悟空抓住,带回天宫,请玉帝发落。

ここぞとばかりに神兵神将たちは、どうにか孫悟空を捕えることができました。そして天宮へ連れ戻し、玉皇大帝に孫悟空を処罰するよう願い出たのです。

ちなみに「发落」を単体で翻訳すると「抜け毛」って出てくるのどうなの。
※情報の修正を提案しておきました。

Google先生のちょっとぶっ飛んだ翻訳
抜け毛じゃないよGoogle先生
玉帝让太上老君将孙悟空放入炼丹炉焚烧四十九天,想要烧死他。

玉皇大帝は、太上老君に孫悟空を錬丹炉に入れて49日間燃やすよう言いました。不老不死の秘薬をすべて食べてしまった孫悟空でも、これだけ長く燃やせば死ぬと思ったのです。

四十九天后,孙悟空不但没被烧死,反倒烁成了一对火眼金睛。

ところが49日後。
不老不死の秘薬を大量に食べていた孫悟空は、火傷ひとつしていません。それどころか、火のよう赤く輝く目「火眼金睛」となり、神通力をも得たのでした。

孙悟空抡起金箍棒,一路打到凌霄宝殿,玉帝吓得赶紧躲到了桌子底下。

Sun Wukongは金色のフープスティックを手に取り、Lingxiao宮殿まで叩きました。
・金箍棒→金色のフープスティック(弱そう)
・凌霄宝殿→Lingxiao宮殿(困った時はピンイン表示一択)

Google先生のちょっとツボる翻訳

孫悟空は如意金箍棒(にょいきんこぼう)を振り回し、玉皇大帝のいる凌霄宝殿へ向かう道すがら、あらゆるものをぶっ壊していったので、驚いた玉皇大帝は、大慌てで机の下に身を隠しました。

玉帝派人去西天请来如来佛祖。佛祖对孙悟空说:“如果你能翻出我的手掌心,就由你来做玉帝。”

困った玉皇大帝は、お釈迦様に助けを求めて天竺へ遣いをやりました。
お釈迦様は孫悟空に言いました。「ねぇちょっとアンタ。もし、アタシの手のひらから出れたら、アンタ玉皇大帝になれるけど、どうする?」

孙悟空暗想:我一个筋斗云可以翻出十万八千里,还怕翻不出这小小的手掌!他高兴地答应了。

Sun Wukongは、1回の宙返りで千マイルをひっくり返すことができると思いましたが、
・一个筋斗云可以翻出十万八千里→1回の宙返りで千マイルをひっくり返すことができる(どんな状態)
※日本語訳なのにマイルで出すとかもう。「翻出」がどうも厄介ですね。調べても調べても「ひっくり返す、ほじくり返す」みたいな訳しか出てこないんですよ…

Google先生のちょっとツボる翻訳

孫悟空はひそかに思いました。
(ふん。俺は筋斗雲の宙返り一つで、10万8000里の距離を飛ぶことができるんだ。こ~んな小さな手のひらから、出られないわけないだろ!)
孫悟空は大喜びで承諾したのでした。
※10万8000里=約43,000Km

孙悟空没有翻出佛祖的手掌。佛祖一翻手,把他压在了五行山下。

仏陀は彼の手を回し、五要素山の下に彼を固定しました。
五行山→五要素山(わかるけども)
※ちなみに単体で翻訳すると「ファイブエレメントマウンテン」と出ます。
リュック・ベッソンの映画思い出しちゃったじゃないか。(あれはフィフスエレメント)
把他压在了→彼を固定しました。(DIY感すごい。多分ビスで固定した)
どうでもいいけどこの最後の絵、温泉につかってるように見える。

Google先生のちょっとツボる翻訳

ですが結局、孫悟空はお釈迦様のてのひらの中から出ることはできませんでした。
お釈迦様は手のひらをくるりと返し、孫悟空を五行山に閉じ込めてしまいました。

<おわり>

翻訳の感想など

やっぱり辞書使わないとダメだね…

最初はスマホのアプリだけで翻訳してたんですけど、あまりにGoogle先生がトンチンカンなことを言い出すことが多いので、これは辞書も使わないと無理だなと。でもそうなると、スマホだけでやるのしんどくなってきたんで、PCで翻訳をすることに。ああなんて楽なんだろう…PCありがとう。

Google先生のトンチキ炸裂のせいで私も壊れた

今回からGoogle先生がぶっこんでくるトンチキな翻訳も一緒に紹介する形にしましたが、これ書いてると翻訳の文章もなんか遊びたくなってきちゃって、後半ちょっと遊びました。お釈迦様がオネエみたいな口調だったりするのもいいかなと思って。(バチあたんぞ)脳内CV:津田健次郎氏

お話に出てくるアイテムや設定がモロ好みではないか

太上老君が孫悟空めがけて投げつけた金剛琢(こんごうたく)を、最初「はて。これはもしやあの頭にハマってる輪っか?」などと思いましたが、今回初めてこのアイテムの名を知り、なんだかとてもワクワクしております。
ちなみに「仙女」となってるところはあえて「女仙」と翻訳しました。
なぜならッ!
十二国記(アニメ)が大好きだからですッ!
ちなみに「金剛」を単体で翻訳すると「キングコング」と出ます。絶対ちがう。

どうしてそうなった

そして不老不死になれる「仙丹」とか、49日間焼かれても火傷ひとつしない不老不死の体、焼きあがったら(だから焼けてないんだって)火のよう赤くに輝く目「火眼金睛」となって神通力を得るとかもう大好物だらけじゃないですか。ちなみに赤い目ですが、光彩は金色らしいですね。

「西遊記」以前の話をもっと知りたくなった

子どもの頃はドラマのオープニングで大嵐の中、落雷と共に孫悟空が岩から生まれるシーンが怖くて怖くて、そこだけ見ないようにしてたのを今でも覚えてます。今思えば、なんであんなに怖かったんだろう。

今回のこの「大闹天宫」の絵本は、実はもう1冊別のものが手元にありまして、それは孫悟空が何もしないでブラブラしていた前の話から始まっています。
次はこの、2つめの「大闹天宫」を翻訳してみようかと思っています。
ああ、なんか久しぶりにめっちゃ楽しくなってきた。

最後までお読みくださりありがとうございます。
ネル子

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