前回の「大闹天宫」は、何もせずにブラブラしていた孫悟空を見かねて、玉皇大帝が蟠桃園の管理をさせるところからお話が始まっていますが、今回の絵本はそれ以前に馬の世話をしていた、というところからお話が始まります。
前回、お釈迦様をオネエみたいな口調にしたりと色々と遊んでしまったのが思いのほか楽しかったので、今回もGoogle先生のトンチキ翻訳を楽しみながら、自分の言葉で翻訳していこうかなと思います。
それにしても、読書自体そんなに好きでもないのに(絵本は大好きなんですけど)わざわざ中文で書かれた話を翻訳しながら読むという作業って、相当面倒くさいはずなのに、なんかすごく楽しいので不思議。
玉皇大帝は、何かと暴れまわって騒ぎを起こす孫悟空を、どうにかおとなしくさせるために「弼馬温(ひつばおん)」という官職を与え、天界の宮廷で馬の世話をする仕事を任せました。
しかし、ほどなくして「弼馬温(ひつばおん)」が、天界の官職の中で一番位が低いということに気づいてしまった孫悟空。騙されたとばかりにブチ切れ、花果山に帰ってしまいました。あまつさえ自分の称号を「斉天大聖(せいてんたいせい)」とし、声高に名乗ったのです。
玉皇大帝は激怒し、李天王に神兵神将を率いて孫悟空を捕らえるように命じました。しかし孫悟空は優れた能力があるだけでなく、如意金箍棒という強い武器を持っているため、とても李天王が太刀打ちできるような相手ではありません。
最終的に太白金星は玉皇大帝にこうに告げました。
「孫悟空の強さは我々の想像を超えています。捕まえるのは難しいでしょう。むしろあやつに『斉天大聖』という肩書を与えて、蟠桃園の管理を任せるほうが得策かと思われます。そうすればこの天界も安泰でしょう」
やがて蟠桃園の桃は熟し、どれも赤く大きくとても美味しそうです。桃が大好きな孫悟空は、たまらずしきりによだれを垂らしています。
思わず一つもいで、一口食べてみた桃のなんと美味しいこと!続けざまに孫悟空は、また別の桃をもいで一口……
西王母の誕生日がやってきました。この日は各地の神々を招いて盛大な桃の饗宴が行われるため、7人の女仙が桃を摘むよう命じられました。しかし蟠桃園の熟した桃はすべて孫悟空によって食い散らかされていて、小さくて未熟な桃しか残っていません。そしてさらに悪いことには、彼女たちは満腹になって眠っている孫悟空を、うっかり起こしてしまいました。
女仙たちを問い詰め、自分が桃の饗宴に招待されていないことを知った孫悟空は、秒でブチ切れました。瑶池(ようち)からは美味しそうなごちそうのいい匂いが漂ってきます。孫悟空はまっしぐらにすっ飛んで行って、思う存分に飲み食いし、残ったお酒やごちそうをすべて乾坤袋に詰め込んで花果山へ帰る準備を始めました。
ところが思いのほか、少し酔っぱらってしまった孫悟空は、太上老君の練丹房の中でフラフラと暴れた挙句、中にある不老不死の秘薬すべてを、残らずきれいに平らげてしまったのです。そしてようやく花果山へ帰っていったのでした。
玉皇大帝と西王母は烈火のごとく大激怒。李天王に孫悟空を捕まえるための厳重な包囲網を四方に張るように命じました。
さて今回は孫悟空と二郎神、双方一歩も譲らぬ戦いとなりました。これを千載一遇のチャンスと見た太上老君は、孫悟空の頭に金剛琢(こんごうたく)投げつけ、大打撃を与えました。こうして大捕り物の末、孫悟空はついにお縄となってしまったのでした。
玉皇大帝は孫悟空を南天門に縛り付け、刀や斧で切り刻むよう命じましたが、ほんのわずかな傷すらつけることができませんでした。そこで太上老君は孫悟空を49日間練丹炉で燃やし続けることを提案しました。
しかし49日後、孫悟空は火傷ひとつ負わずに生きていました。しかもその目は「火眼金睛」となり、化け物の正体を見抜くという神通力まで得たのです。
49日間もグリルされ続けた孫悟空は憤慨しまくって大暴れ。
錬丹炉をひっくり返し、凌霄宝殿を襲いました。もちろん神兵神将たちではまったく歯が立ちません。玉皇大帝は大慌てでお釈迦様に助けを求め、すぐにこちらに来てくれるようにお願いしました。
孫悟空は、一度の宙返りで10万8000里の距離を飛びましたが、それでもお釈迦様の手のひらからは出ることはできませんでした。
※10万8000里=約43,000Km
その後、お釈迦様は孫悟空を五行山の下敷きにして閉じ込めてしまいました。
<おわり>
どちらの大闹天宫も楽しかった!
1冊目で登場した「金剛琢(こんごうたく)」をはじめとして、2冊目でも今まで一度も目にしたことがないワードやアイテムが出てきて、とても楽しめました。
孫悟空はこのあと三蔵法師や沙悟浄、猪八戒と出会って天竺を目指すわけですな。
西遊記熱が再発
堺正章さんの西遊記のドラマをもう一度観たくなってきたなぁ。
筋斗雲の呼び方が好きで、よくマネしたのを思い出します。
あと、孫悟空が沙悟浄に女の人に化ける方法教えてる回をなぜか鮮明に覚えてますねぇ。(「変わりまっすよ~変わりまっすよ~」って言いながらその場でくるくる回って踊る)今思うと、堺正章さんの棍術アクションもかなりすごくて、少林寺みたいだった記憶が。
次回は「猪八戒、スイカを食べる」
さて、実は20冊セットの絵本の中に、猪八戒のお話もひとつだけあるんです。「猪八戒吃西瓜」、次はこれを翻訳しながら読んでいこうかなぁと。どんなお話なんだろ。猪八戒がスイカを食べる話なんだろうけど。
最後までお読みいただきありがとうございます。
ネル子
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