見出し画像

何を始めるかより、やらないことを決める

仕事が多い、時間がない。などの相談をコーチングで良く受けます。組織において、業務改善を進めるときも「やることを決める」より、「やらないことを決める」方が難しい印象です。

人は、やることを決める方が、意思決定が楽。

人は、それまでに費やした労力やお金、時間などを惜しんで意思決定に影響を与えます。これは、サンクスコスト効果と呼ばれています。サンクスコストとは、既に投資した事業から撤退しても回収できないコストのことで、埋没費用ともいいます。

組織や人は、目いっぱい時間を使う。

組織や人は、時間にゆとりがある場合、人員にゆとりがある場合、目いっぱい使い切ろうと努力します。これは、パーキンソンの法則で説明できます。
パーキンソンの法則とは、「仕事は、完成までに利用可能な時間をすべて満たすように拡大していく」というものです。タスクを完了させるまでに必要以上の時間をかけたり、後回しにしてしまいタスクが期日の直前まで完了しなかったりする状況などが当てはまります。

忙しいことはやる気のモチベーションを搔き立てる。

仕事を忙しくすることで、締め切りに向けて集中力を増し、モチベーションを高めることができます。このことから、仕事をい目いっぱい入れる人も多い印象です。

人にも組織にも時間が無い弊害

やることが多くなったり、時間にばかり追われるようになると目先のことにしか思考が向きません。これは欠乏の行動経済学でも紹介されています。
例えば、貧困で苦しむ人にお金をあげても解決しないという話です。彼らは、明日の食事のことを常に考えています、お金をあげたとしてもその思考を変えていかない限り、変化は望めないのです。

改革に必要な、「ゆとり」

人も組織も、考えるための「ゆとり」をもつことが、思考のパターンを変えるきっかけになります。
もし自分を変えたい、生活を変えたい、組織を変えたいと考えるのであれば、何を始めるか?ではなく何をやめるか?を考えることも良いかもしれません。
最後までお読みくださりありがとうございました!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?