心をほかほかに満たしてくれるお薬「ボトスファミリー」
私は社会人一年目のぺーぺーでありる。
職種の特性上仕方ないが、朝から晩までほっとできる時間がない。
常に内臓にぎゅっと力を入れながら今のところ半年は持っている。
そんな私は、昔からすれた心をあたためて回復に向かわせるため色々なストックをしている。
それは漫画だったり、ラジオだったり、小説だったりする。
今回はその一つをご紹介したい。
このページを見てるあなたの心をあたためるストックが増えると嬉しい。
「ボトスファミリー」とは
簡潔に言うと、カフェのオーナーとその飼い猫の日常を描いたストップモーションアニメーションである。
韓国のスタジオが制作したものであるが、キャラクターのセリフはほとんどが「ニャー」「うう~ん」「おう?」のような形で表現されるため、言語に左右されず視聴可能である。
アマゾンプライムビデオ他、時々Eテレで放送されている。
仕事から疲れて帰宅し、「ボトスファミリー」を見ながら夕飯のヨーグルトやりんごをむしゃむしゃと食べる時間は生きるための必要なルーティンである。
愛くるしさと自由きままな生活っぷりに思わず羨望してしまう、ボリをはじめとしたキャラクター。
涙もろくボリたちになめられがちなものの、本名すら明かされず視聴者には謎の多いAさん。
布や毛糸を素材とし、全ての人をぼふんと受け止めるようなぬくもりを感じる世界観。
ここ数年で制作されているため現代の価値観に近くありながら、あくまでメインはきままなネコたちであるためか、社会に関しての詳細を明かさず人間キャラクターもA、B、C……と機械的に表現している。
お気に入りのエピソードは「ハンバーガー」。
お楽しみのランチタイムにハンバーガーをほお張ろうとするAさんと、一瞬の隙を狙うボリ、トト、モチ。
この作品の良さであるあたたかなドタバタストーリーの基本が詰め込まれている。
そして「ボトスファミリー」はストップモーションで撮った作品でありながら出てくるご飯がとても美味しそう。
どこか他人事のようなあっけなさを感じながらも、全てをあたたかく歓迎する「ボトスファミリー」。
全てをはっきりさせなければならない人間社会を生きる私にとっての傷薬なのである。
画面のはじっこに映り、たまにボリたちによってとんでもない目に遭うパンですらあたたかそう。安心が満たされる。
余談だが、「ボトスファミリー」のあたたかさがマッチする人は、登場人物は人間中心となるが青山美智子氏による小説『木曜日にはココアを』をおすすめしたい。
さらに美少女4コマである『ご注文はうさぎですか?』も、心にワンクッションを置かずとも安心感とかわいい雑貨を見つけたような満足感が得られる作品である。
こう見ると私にとって、こじんまりとしたカフェは安寧の象徴かもしれない。
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