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【パイロットインタビュー第4弾】ユーモア溢れる人気者!コーキさんの優しさの根源とは!?英語上達のきっかけも必見!

こんにちは!DAWN公式note担当のあーりん&くどぅです!
パイロットインタビュー第4弾の今回は、前回のさえちゃんと同時期にOriHimeパイロットとしてデビューした大先輩で、ユーモアの塊!といえばこの方!!
コーキさんにいろいろとお話を聞いて参りました!

コーキさんは2018年8月にパイロット募集へ応募し、2018年11月に行われた第1回目の期間限定DAWN実験店にて公認OriHimeパイロットとしてデビューしました。現在も日本橋のDAWNを中心に、昨年のG7サミットでは岸田首相にアバターワークのコンセプトをお話したり、堪能な英語とユーモアで分身・生身問わずアクティブに活躍されています!

パイロットの中でも人気のコーキさん、翻訳のお仕事をしたりと英語が堪能でとっても羨ましいのですが、最初から英語が得意だった訳ではなかったようで…
障害を負った理由や英語を習得したきっかけ、どうやってOriHimeを操作してるの?などなど、真面目な話からユーモア溢れるお話までたくさん聞かせていただきました!


障害を負った経緯や体の状況

──早速ですが、コーキさんが障害を負った経緯や体の状況について教えてください。

高校3年生の水泳の授業中、プールへ飛び込んだ際に、プールの底に頭を打つ事故で頸椎(首の骨)を骨折してしまい、頸髄損傷となりました。それによって、首から下が麻痺してしまい、日常生活の全てにおいて介護・介助が必要となりました。事故前は病気などもなく、大学は東京の大学に行きたいな、なんて考えて受験勉強をしていましたが、事故でそれも叶いませんでした。
今までできていたことが突然できなくなってしまったことは、とてもショックだったし、情けなかったです。特にトイレが自分一人でできなくなってしまったのはかなり堪えましたね。
身体的に動かない運動障害だけでなく二次的障害もあります。知覚障害、幻視痛、起立性低血圧、排泄機能障害、自律神経障害などがあるので、お湯の熱さなどがわからず火傷をしてしまったり、怪我をしても気づかなかったり、体温調節が難しく、気温や室温によって体温が乱高下してしまうので、暑さ対策・寒さ対策が欠かせません。

ロックが好きなコーキさんと、ギターを持つOriHimeとの2ショット

──普段生活する中で困っていることは何ですか?

先ほども言ったように体温調節ができないことと、手や腕を動かせないことで、就寝時に暑いと感じても、自分で布団をめくったりどけられず、逆に寒く感じても布団を上げたりかけたりできないので、特に調節の難しい春・秋の季節には夜あまり眠れないことです。 
また、コロナ禍で、お店や公共交通機関があらゆる面で非接触を導入し、多くの人にとっては時間の節約になり便利になっている一方で、コストカットのための人員削減により現場の人が少なくなってしまったと感じています。私のように人の手を必要とする者にとっては、不便さを感じています。例えば、駅員さんが減ってしまったことにより、利用前に事前連絡を入れないといけないことや、駅員さんを見つけるのに苦労することが増えました。 
私は車椅子を使って生活しているのですが、街に出ると、入り口に大きな段差や階段があったりして入れない飲食店などお店がまだまだ多いな、とも感じています。

──コーキさんは元々翻訳のお仕事などもされていて、英語が堪能なイメージがあるのですが、昔から得意だったんですか?

いや、昔からという訳ではないんです。
事故の後、15ヶ月の入院生活を終えた後は、大学進学も諦めてしまったので、しばらくは引きこもっていました。そんな時に、知り合いが「地元の英語学校で英会話などを通して、友達作りや社会参加してみない?」と声をかけてくれました。
英語も得意じゃないし…と最初はあまり乗り気ではなく渋々通い始めたのですが、英語学校で出会った仲間と授業後に食事や飲みに行ったりと、普通の人と同じように仲間に入れてもらって交流できることが嬉しくて、だんだん英語を学ぶ事も楽しくなっていきました。英検受験や翻訳の勉強なども始めて、のちに個人で翻訳のお仕事をしたり、生徒さんに来てもらう形で英語の家庭教師などもするようになりました。

英語力を活かし、OriHimeで東京オリンピック・パラリンピックでのボランティアを行うコーキさん

パイロットに応募したきっかけ

──コーキさんがOriHimeを知り、パイロットに応募したきっかけは何でしたか?

2018年8月にオリィさんのドキュメンタリー番組を偶然観ていた友人が、LINEで教えてくれたのが「第一回期間限定分身ロボットカフェ」でOriHime-Dを使って働くテストパイロット募集でした。第一印象で「これは面白そう!ガンダムみたいやん!絶対やりたい!」と素直に思い、即応募しました。
頸髄損傷、脊髄損傷のコミュニティーのなかで当時はOriHimeはほとんど知られていなかったので、友人から教えてもらうまでOriHimeのこともオリィさんのことも知りませんでした。
元々自宅で翻訳の仕事をひとりでしていたのですが「1人での作業は寂しいな」と感じていたタイミングだったので「パイロットになれば一緒に働く仲間ができるんじゃないか!?」と思いました。
また、OriHimeを使えば、それまでは不可能だったことが可能になり、自分の可能性だけじゃなく同じ障害の仲間の可能性、OriHimeの可能性が広がることに期待しました。
実際、私自身障害を負ってからの人生を振り返った時に「もしこのOriHimeがあの時にあったら、もっと学んで、もっと活動できたのではないか」と、OriHimeに可能性を感じていました。
面接試験では、面接官にオリィさんもいたので、もうめっちゃアピールしました!笑

2018年、パイロットデビューした時のコーキさん

パイロットになってからの変化

──実際にOriHimeパイロットとして勤務する前と後で、変わったことはありますか?

まさか自分が飲食店で働く日が来るとは思ってもいなかったので、それを可能にしたOriHime、OriHime-Dの凄さを知りました。まさかおじさんになってから「いらっしゃいませ」と言うようになるなんて、思いませんでしたもん。笑
OriHimeを使って働く中で​​、多くのお客様といろんな話をして刺激を受け、「ありがとう!」「楽しかったよ! 」「また来るね!」と、笑顔で言っていただくと、とても嬉しく元気をもらえます。
また、カフェに限らずいろんなところで働いたり、色々な方と話すことでたくさんの出会いもあり、今まで自分が見ていた世界がちっぽけだったなと思えるくらい、世界も視野も広がりました。
OriHimeで働く前までは、現地に行けないことで諦めることが多々あったのですが、こういう技術を使えば、障害があってもできることがあるんじゃないかと思えて、諦めることが減りました。そして、一見不可能に思えることでも、考え方や見方を変えればできるんじゃないかと考えるように意識が変わったことで、すぐに諦めずにできる方法を探せるようになりました。

応援している阪神の優勝を祝うコーキさん

──コーキさんはどうやってパソコンやOriHimeを操作しているんですか?

私は首から下が動かせないのでもちろん手も使うことができません。そのため、口に棒を咥えて、それでPCのキーボードやスマホを操作しています。この棒は先がスマホなども操作できるようなタッチペン型になっていて、歯科技工士さんに作ってもらいました。基本的にはこの棒を咥えたままいつも喋っているので滑舌が悪くなりがちなのですが、常設店ができてからは、この棒を咥えて喋ることの方が多くなったので、咥えずに喋った方が何だか違和感があると周りから言われるようになりました。笑
ドラゴンスピーチという、PCなども全て音声で操作できるアプリなどを使っている時もあります。視線入力は一度チャレンジしましたが、挫折しました。笑
車いすも顎で操作していて、自動走行モードとマニュアル走行モードを使い分けながら操作しています。

歯科技工士さん作の専用の棒を使用し、PCでOriHimeを操作するコーキさん。
東京オリンピック・パラリンピックのボランティア勤務中、生身のコーキさんも現場スタッフと同じユニフォームを着用していました!

──コーキさんはいろいろなところで活躍されている気がするのですが、今までOriHimeパイロットとしてどんなところでお仕事されてきたんですか?

今は、日本橋の分身ロボットカフェDAWN常設店が主な勤務先です。
1日あたり、MAX3時間、4日/週ペースで勤務しています。
これまで勤務させていただいた場所やイベントは、分身ロボットカフェDAWN期間限定キャラバンカフェ(福岡、札幌、広島、京都)、日本政府ブース@G7サミット(広島)、海外展示会(カンヌ、バンクーバー)などです。
一時期、国内複数個所+海外のシフトが入っていた時があったのですが、自分がどこへ来てるのか一瞬わからなくなってしまったことなんかもありました。笑

──国内外問わずたくさんの場所で活躍されてますね!さすがコーキさん!第一回の期間限定カフェから働いている人のみぞ知る裏話とかあったりします?!

第一回目の期間限定カフェでは、パイロット同士も実はほぼお互いを知らない状態でのぶっつけ本番という感じだったので、バックヤードでは準備をしているときに「初めまして〜」と挨拶を交わしていたんですよ。期間限定ということもあって、学園祭のようなノリと気分でしたね。
12時からの4時間営業で、初日は2時間勤務の予定が、いろいろとハプニングがあり、結局4時間連続勤務からの海外メディアの取材などを受けました。これが人生初の接客経験だったのですが、ドキドキする暇もなく終了しました。笑
ドリンクを運ぶだけでもOriHime-Dの操作性や現場の環境面でかなり大変だった印象があるので、第一回目の期間限定カフェと比べると、今の常設店は格段に良くなっていて、進化を感じています!

第一回目の期間限定カフェにてOriHime-Dで勤務中のコーキさん

夢や目標、現役パイロットとしての使命

──コーキさんの今後の夢や目標を教えてください。

OriHimeパイロットとしては、国内外問わずもっと多くの人に、そして本当に必要とする人たちにOriHimeの存在や働き方を知ってもらい、届けていきたいです。そのためにも私たち現パイロットには大きな責任があると思うので、しっかりと責任を持ってプロジェクトやお仕事に関わっていき、OriHimeの広がりに寄与したいです。
個人的には、障害について知ってもらって、理解というか、交流をしていきたいです。実は私自身、元々は障害者に偏見を持っていました。でも自分が障害者になって、障害を持つ知り合いもでき、障害者が身近な存在となった今「いい人はたくさんいるし、悪い人もいる、それは障害者だろうと健常者だろうと一緒ではないか」と、ハッとさせられました。
交流し関わり合うことで自然と理解し、様々な障害や一人の人間としてそれぞれ違う障害者のことも知っていける。以前の私も持っていたような、障害者に対するネガティブなイメージを変えてもらえる。そんな交流活動や講演活動をしていきたいです。

最後に一言。

──最後に一言、何か言い残したことなどありましたら!

彼女募集中です!笑 
「もう遅いやろー!」ってツッコミ待ってます!笑
私の色恋ストーリーはまた別の回で!!
アディオース!

紋付き袴でキメ★

──オチまで考えてる!さすがコーキさん!!!笑

コーキさんのことをもっと知れる!YouTubeチャンネルはこちら★

あとがき

インタビュー中も受傷当時の苦悩や素敵なエピソード、真剣なお話の中に溢れ出すコーキ節が効いていて、私たちインタビュアーも笑いながら楽しくお話ししていたら、あっという間の1時間でした!
大変な苦悩もありながら、それでも今の自分の使命をしっかりと持ち、いつもこんなにみんなを気遣い・楽しませ、場を明るくしてくれるコーキさん。普段一緒に働く中では、なかなか受傷時の心境や詳しい体の状態などを知ることは少ないのですが、今回お話を聞かせてもらえたことで知れたコーキさんの優しさと強さの秘密。あらためて尊敬しました!
貴重なお話をたくさんありがとうございました。
これからも一緒に、このカフェ、そして、OriHimeでの働き方を盛り上げていきましょう!

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あなたもぜひ一度、OriHimeパイロットに会いに来ませんか?
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『分身ロボットカフェ DAWN ver.β』
[営業時間]
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