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神舞ひろし
2020年10月15日 08:26
101号室のドアから姿を見せた男は、二十代後半から三十代前半といったところか。 俺の予想に反して、何処から見ても好青年という感じで、服装も白のポロシャツに綿パンで、引き籠りなのに靴下までしっかりと履いていた。 汗と脂が入り混じった、あの何ともいえない匂いは、彼からは漂ってこない気がした。こういう引き籠りに会うのは、俺は初めてだ。 だが、俺達が駐車場で立ち話をしていたのをコイツは見ていたはず