外食学概論 忘年会で最も大事な事
2019年
年号は変わりドラレコの大切さを感じ災害の恐ろしさを目の当たりにした激動の1年。そんな今年もようやっと終わりが見えてきました。毎年の事ですが本当に早いですね。
さて、1年も終盤に差し掛かってまいりますと我々飲食業界はピンからキリまでも繁忙期の準備に追われます。いわゆる忘年会シーズンの準備です。忘年会メニューの試作、予約の管理、スタッフの確保などなど。まぁなんだかんだで結構大変なんです。
お客様もですね、いつもフラフラお酒飲んでる方はもちろん、この時期ばかりは日常的にあまり外食しないよって人も出かける機会が増えるんじゃないでしょうか。
実際、毎年このシーズンだけお見えになるお客様がいらっしゃったりするのでこちら側もそわそわしながら宴会を準備して。今年も来て下っさたんですね、来年もどうぞよろしく、なんて言いながら我々も1年の商売を締めくくらせてもらったりしてます。ありがたやありがたや
で、毎年SNSなんかを眺めたり実際の友人から話を聞いたりしていると参加してる人側からは色々とですね、良い忘年会だけならまだしも、悪い忘年会の話なんかもですね、散見してるなと感じます。まぁ、やっぱりありますよね、良い忘年会に悪い忘年会。
って事でお店としてはせっかく準備してますし、皆様も貴重な時間を使って忘年会に参加するわけですから。どうせなら少しでも楽しんで頂きたいなと思いまして、実際に10年以上居酒屋やレストランの現場で年末の狂騒を最前線で眺めてきている私から『忘年会を良いものにするたった一つの簡単な心がけ』ってのを書いてみようかなと思います。本当に簡単です。良いですか、それは...
自分はゲストではないと自覚する事
これだけです。本当にこれを意識するだけで良い忘年会になります。
えー、ビックリですよね。貴重な時間を割いて、安くもない参加費を払ってるのに残念ながらあなたは忘年会のゲストじゃないんです。そうです、実はあなたも楽しませる側の演者だったんです。
幹事でなくても率先してスケジュール調整に協力してください
お店選びのアイディアはどんどん出しましょう
当日は時間を守って参加しましょう
他人を慮って酔いましょう
お会計用には千円札を用意しておきましょう
2次会も予約しておきましょう
2軒目までの道案内もしましょう
カラオケの1曲目は決めておきましょう
終電は気にしておきましょう
幹事の人にはお礼を伝えましょう
後日は思い出話に花を咲かせましょう
忘年会では参加者全員が運営なんです。
いやいや、じゃあお金もかかるし気疲れして面倒なだけじゃん。何の意味があるんだって?意味なんてないですよ。別に。良いですか、ここ日本では古今東西、忘年会というお題目じゃなくても年末に集まり卓を囲み、1年の労をねぎらい、杯を酌み交わせばそれはもう立派な忘年会なんですよ。もう観念してください。
運営全員で目的の場所に辿り着くんです。目的の場所って何?そんなの栄光の3軒目に(面白い話はだいたいこのへんのフェーズで産まれる)決まってるじゃないですか。
それしかないんですよ。難しく考えすぎなんですよ。気楽に楽しみましょう。
てな感じで令和元年に昭和感全開の価値観をぶちまけましたが騙されたと思って実践してみてください。斜に構えて赤ん坊みたいに何もしないスタンスで参加して後からブーブー文句たれて過ごすよりは案外楽しい事があるかもしれないですよ。
終わりに
酒呑みっていうのは常に酒を呑んでも良い理由を探してるんです。だから、まぁ、実際のところは忘年会って言っても1年の労もねぎらわないし、年も振り返らない事の方が多いです。お酒飲んで、わけわかんない話してめちゃくちゃになってしまうので。
でもこの時だけはめちゃくちゃになっても年末だけ使える最高の言い訳「いやぁ、忘年会だったから...」が使えます。実質無敵です。
早速呑みに出かけましょう。
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