I know, I know.
お久しぶりです。
先日京都旅行に行ってきました。
旅の目的は
「LURRA゜」←゜打ったの始めて
という、 京都にあるレストランです。
最初に言っておくと、美味しいどころの騒ぎでない、最高なレストランでした。
レストランと書いているけど、もはやあそこはレストランと言っては勿体無いような、経験したことのないアトラクションの場でした。
HPリンクを貼っておくので、是非見てみてください(勝手に広告)
きっかけ
LURRA゜を知ったのは、雑誌「WIRED」です。
『WIRED』はテクノロジーによって、生活や社会、カルチャーまでを包括したわたしたち自身の「未来がどうなるのか」についてのメディアです。
(WIREDホームページより)
デザイン系やテクノロジーに興味関心がある人にはお馴染みなんじゃないかな。
そのWIREDのVOL.40 「FOOD:re-generative」で表紙を飾ったのが、LURRA゜のお料理なんです。
誌面に載っている料理は私の知っている料理の形をしていない、食材そのもの(にんじん)の形をしている。けれどとても複雑そうで、なんだか未知のお料理な印象を受けました。
それと同時に、世の中の美食家お金持ちが好んで食べる、よく分からない名前の複雑な料理なんじゃないか。とも思いました。
けれどwiredに載っている・ミシュランの星を獲得しているということは食の世界の最先端で、ありとあらゆる分野の専門家が注目している、評価しているレストランでそれだけの価値があるということです。
ミシュランのお料理や1万円以上するコース料理など食べたこともない私ですが、その革新的なビジュアルと、あまり堅苦しくない印象、京都という立地(私は京都が日本で2番目に好き)から「行ってみたい!」と心がハートビートしたのです。
そんな期待と少しの緊張を胸に、学友といざ京都へ
私は食を学ぶ大学に通っているので、食いしん坊友達がいます。といっても、大学生でそんなうどんが主食さんのような行動を共にしてくれるのは一握り。ありがたくその友と京都旅を敢行して来ました。
そんな食い意地のはった二人だから京都旅行は結局、食旅になり、和菓子屋めぐや革新的な蕎麦屋と伝統的な蕎麦屋に行ったりもしましたが、それは今回は端折り、LURRA゜の感想を。
古家の中に地球がある
色々と言いたいことはありますが、一言で表すと私はこう感じました。
外観・内観ともに私が持っていたミシュランのお高くて高級なイメージとは異なり、京都の住宅街にひっそり佇む古屋の中を改装したおしゃれバルみたいな印象です。
しかしその中にはとんでもない地球のガストロノミーが広がっていました。
12品のコースでは一口食べるごとの初体験、新たな発見、感動だけでなく、一品一品のストーリーに感銘を受けました。
正直、私の舌はプロのように識別できるわけでも記憶できるわけでもないです。嗅覚も特別良いわけでもない。一流の食事経験もありません。
だからこそ、LURRA゜で出される料理のストーリーに感動したのです。
日本だからこそ味わえる食材←いわゆる希少価値の高いブランド食材というわけではないです。日本の土だからこそ味わえる、そのタイミングで最も美味しい食材のこと。
そんな日本ならではの食材、その時一番美味しい食材を一流すぎるシェフが美味しさを引き出して(美味しさと言っても、初めて食べる感覚も多々あり)調理して私の口へと胃へと運ばれてきたのです。
「そんなの、そりゃ美味しいに決まってるでしょ
I know, I know」
となるよりも果てない未知の感覚を楽しむことができるのです。
シェフは元々アート関係の方だったようで、出てくるお料理全てがアート作品のよう。三色のソースが白色のお皿にペイントされ、陽気な音楽が流れる中でお肉をタッチして頂くとそれはもう口の中に広がるミュージカル♫
(…すみません)
でも本当に、一口食べるごとに私の中の陽気なイタリア人おじさんが踊り出して、店内に流れる陽気な音楽・それにノるシェフたち・楽しそうに談笑する外国のゲスト・感動しすぎて瞳孔開いてる横にいる友、1時間前の緊張がどこかへ行ってしまうほどの楽しさでした。ペアリングのお酒も相まってコースの終盤にはヘラヘラ友達と語り合っていました。
日本の土地の食材を、京都という伝統ある街で、見ず知らずの人と仲良くなりコミュニケーションが出来上がる一連の流れ。
京都の古い家の中に地球の流れを感じ、
食が持つ力、(文化形成・アート・コミュニティなど)を示してくれていました。
これが本来食の持つ力なのではないかとうっすら考えました。
スポンジのように
LURRA゜へ行き改めて実感したのは、
食の世界はもう一流とか二流とか、高級とか激安とか、何個星があるかとかそういう次元ではないということ。
店内のキッチンや2階にはさまざまな調味料や食材が発酵されており、お料理にもそれらが沢山使われていました。
シェフが言うには「お金がない」かららしいが、お金がなくてこれだったら、お金があったらどうなってしまうの?!
と思ったし、お金がないままでいて欲しいと思ってしまった。(多分色々ギリギリなところまでこだわっているだろうし、削れるところは削っていると言うことなんだろうけど)
でも私が訪れたことのあるどんな高級料理店には無い魅力が詰まっている店であることには間違いないし、どの店よりも新たな発見と学び、更なる好奇心が湧き上がるのは、初めての経験でした。
嫌でも飲食業界の暗さがわかる今日ですが、LURRA゜のような店が増えると私たちはすごーく豊かに過ごせるのではないかと、ちょっと希望が見えた今回の京都旅行。
食を学ぶ学生としてこれからもスポンジのように沢山吸収して沢山しぼる(アウトプット)していこうと心に誓いました☆